金本監督 MVPは「全員」 最後まで褒めまくり!秋季C打ち上げ

[ 2016年11月17日 06:10 ]

キャンプの締めに、ナインの前で訓示する金本監督

 阪神は16日、高知・安芸市での秋季キャンプを打ち上げた。朝9時15分から筋力トレや打ち込みなどを課した連日の厳しいメニューを参加33選手(侍ジャパンの強化試合で抜けた藤浪含む)が完走し、金本知憲監督(48)は「満点。全員がMVP」と総括した。オリックスからフリーエージェント(FA)宣言した糸井嘉男外野手(35)や元楽天ケーシー・マギー内野手(34)らの獲得を目指す中、超変革2年目へ向けて現有戦力の底上げを確信した。

 ダメ出しされる選手は誰もいなかった。金本監督のキャンプ総括。こんなに褒めまくったことが、かつてあっただろうか。野手の話をすれば、北條や原口らを絶賛し、投手では青柳や秋山らの成長を認めた。一人の離脱者も出ずに秋の陣が終わり、さすがの鬼もうれしくて笑った。

 「鍛えるということはできた。いまの段階でけっこう強くなっていると思う。よく頑張った。これは本当に本心で、腹からそう思う。よくついてきた。MVP?考えていなかった。でも全員かな。点数をつけたら?満点ですよ!」

 連続フルイニング出場の世界記録をもつ鉄人が認めるのだから、この19日間は地獄の入り口にかなり近いものだったはず。走れ!バットを振れ!!体を鍛えろ!!!全体練習の開始を午前9時15分とし、朝から筋トレなどの濃い~メニューを課した。恒例の大運動会によるリレー、坂道ダッシュ、連続ティー打撃&ロングティー打撃など全身がぶっ壊れるほど、いじめ抜いてきた。いや、ぶっ壊すのもやむなしだったと打ち明ける。

 「最初はけっこうハードすぎるかと思ったが、やっぱり一から作っていくという方針があるので。語弊があるけど、まあ少々けが人が出てもいいかなと、それぐらい追い込んでやろうということだった」

 FA交渉中の糸井が加入すれば大きな戦力アップが確かに見込める。新外国人候補に挙がる元楽天のマギーとの交渉がまとまれば打線の中心を任せられる。一方でリーグ優勝した広島に24・5ゲーム差も離された4位からの巻き返しには、どうしても今キャンプで安芸にいた若手選手の底上げは必要になってくる。

 最後の練習メニューを終えると、全選手を集めて訓示した。「せっかく伸びてきたものもオフに遊べばゼロになるし、同じ様なトレーニングを続けていると、さらに上積みがある。ゼロか倍か。ここまできたものを、2月1日も同じところからスタートしよう」―。

 本当に成果があったかどうかわかるのは来春のキャンプイン。虎の穴を無事に抜け出してきた選手たちが2カ月半にどんな姿を見せてくれるのか。“再会”を楽しみにした。

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