球児 かつての背番号22に 19日ファン感でお披露目へ

[ 2016年11月16日 05:44 ]

かつて背番号22だった藤川

 レジェンドナンバー復活だ! 阪神・藤川球児投手(36)の背番号が現在の「18番」から来季は「22番」に変わることが15日、分かった。今シーズン途中から球団側は背番号の変更を検討し打診。すでに本人の承諾も得ており、22番復活が実現する。虎党が集結する19日の「ファン感謝デー」でお披露目される予定。V奪回へ向けて活躍が期待されるベテラン右腕が、来季は5年ぶりに伝説の番号を背負いマウンドに上がる。

 「震えるつま先♪高なる鼓動―」―大観衆がしびれる入場曲に合わせて、藤川が戦いの舞台へと上がる。マウンドに立つ大きな背中には22番。虎党の脳裏には鮮明に焼き付いている光景が再び甲子園に広がる。レジェンド番号の復活。来季は5年ぶりに背番号22を背負うことが決まった。

 「その(変更する)方向で進んでいます」

 球団関係者も変更する方向で最終調整を進めていることを認めた。背番号22は藤川球児の代名詞の一つ。04年オフに背番号は「92」から「22」に変更。05年には新たな番号で大ブレークした。最強セットアッパーとして2年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。07年は絶対的な守護神としてプロ野球タイ記録に並ぶ46セーブをマークした。数々の金字塔を打ち立ててきた番号こそが22番なのだ。

 4年ぶりに古巣復帰となった今季は18番でプレーした。昨オフは藤川との入団交渉を進めていた一方で、2年連続でセーブ王に輝いた呉昇桓(オ・スンファン)との残留交渉を同時進行。球団は、来日1年目から背番号「22」を着用していた助っ人が残留した場合に備え、藤川には移籍前とは別の背番号を打診して入団交渉を進めていたという経緯があった。

 昨年12月11日に呉昇桓の退団が決定したが、それに先立つ同11月には藤川の入団が決まっていた。タイムラグが生じたため、今季は背番号18に決定。ただ、球団側が「やはり(背番号22は藤川の)イメージが強いですから」と語ったように、シーズン途中から背番号の変更を検討していた。

 シーズン終了後には本人の承諾も得ており、変更することは決定的だ。お披露目は19日に開催されるファン感謝デーで、オフとはいえ大観衆が集まる甲子園。ファン感謝デーとしては超異例のことで、誰よりもファンを愛するベテランの人柄を表している。

 今季は新境地開拓へ向けて先発としてスタートしたが、来季は慣れ親しんだポジションを任される。「もう一度、セットアッパーやクローザーをやってもらいたい」。すでに金村投手コーチは起用法について言及。レジェンド番号へと変更するには、絶好のタイミングと言えた。

 「超変革」を掲げる猛虎にあって若手の存在が際立つが、一方で優勝の美酒を知るベテランもまた必要不可欠な存在だ。

 金本監督も絶大な信頼を寄せる一人。来季、V奪回を狙うチームの精神的支柱には、背番号22の藤川がいる。

 ▼12年の藤川、最後の背番号22 11月23日のファン感謝デーで披露。シーズン中に取得した海外FA権を行使してのメジャー挑戦が決定的で、紅白戦の最終回にサプライズ登板。最初は黒のビジターユニホームだったが、ホームのタテジマに着替えて再登場した。マウンドに上がると感謝の思いを込めるように四方へ一礼。鳥谷、今成を打ち取った2死後には紅白戦の解説を務めていた矢野燿大氏が放送席を立ってマスクを被り、同じく解説の金本知憲氏もバットを持って打席へ。夢対決は金本氏に初球を右越えに運ばれた。最後は伊藤隼を空振り三振に斬り、タテジマでのラスト登板を終えた。

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2016年11月16日のニュース