誠也 満弾!WBC“当確” 侍小久保監督「最大の収穫」

[ 2016年11月14日 05:30 ]

侍ジャパン強化試合 ( 2016年11月13日    東京D )

<オランダ・日本>10回1死、左越え満塁本塁打を放った鈴木(右)はチームメートに出迎えられる

 国際試合でも“神ってる”力は健在だった。タイブレーク方式の延長戦。8―8の同点で迎えた10回1死満塁、侍ジャパンの鈴木(広島)は高めのスライダーを思い切り叩いた。

 「いいイメージで打席に入りましたが、ああなるとは思わなかった…」

 7回1死二、三塁からの同点2点二塁打を含む6打点の大活躍だ。4試合中、3試合でスタメンに起用した小久保監督も「打線の収穫は鈴木誠也。守備の送球の面。打撃の対応。WBC球に対して、しっかり対応できている」と絶賛。WBCでのメンバー入りに、当確ランプをともした。

 初参加の侍ジャパンのトップチーム。合流早々に同学年の大谷と意気投合し、都内の宿舎では大谷の部屋に入り浸った。「完璧なアスリート。プロテインの量や種類も尋常じゃない。今までの自分は何だったのか?」と、努力とひた向きさに圧倒された。だからこそ大谷が放った天井直撃の二塁打にも驚かない。「スイングの音がベンチまで聞こえてくる。それなりのことをしているから」と平然と受け止めた。

 今春キャンプの時点で体重は83キロ。筋力トレの量を増やし、食事内容の改善などでシーズン終盤には91キロまで体を大きくした。それでも、まだ努力が足りないことを痛感した。大谷のことは普段は「巨人」と呼び、憎まれ口を叩くが、心の底では尊敬の対象。「それなりに見えました。面白いですよ、翔平君は」。数多くの刺激と収穫を得た期間となった。

 試合後のインタビューではハイテンションで「最高でーす」を2連発すると「神ってる~」で場内を沸かせた若き侍。「また来年、この場所で会いましょう。また!」と絶叫し、“神ってる”シーズンを締めた。 (桜井 克也)

 ≪決勝満塁弾は鈴木が初≫鈴木が延長10回に満塁本塁打。小久保監督就任後の満塁本塁打は、15年プレミア12米国戦の松田に次ぎ2人目。決勝満塁弾は鈴木が初めて。

 ≪初6点差逆転≫侍ジャパンが延長タイブレークの末、12―10で激戦を制した。12得点は小久保監督就任後最多で13年WBCオランダ戦の16―4以来。2桁失点と6点差からの逆転勝ちは、トッププロの国際試合ではともに初めて。

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