巨人ドラ1吉川尚、川相背番号「0」継承へ 正二塁手期待

[ 2016年11月13日 09:00 ]

巨人ドラフト1位の中京学院大・吉川

 巨人が、ドラフト1位で指名した吉輝内野手(21=中京学院大)に背番号0を用意していることが12日、分かった。あす14日に予定している入団交渉の席上で提示する。「息の長い、記憶にも残る選手になりたい」と意気込んでいた吉川に、期待の大きさを表す番号が与えられる。

 巨人の背番号0といえば、球団で初めて同背番をつけた川相(現3軍監督)だ。遊撃手として6度のゴールデングラブ賞を獲得。好守で90年代の黄金期を支え続けた。打撃でも逆方向に打ち返す巧みなバットさばきで通算1199安打をマークし、533犠打の世界記録を持っている。

 その川相が「2番・遊撃」の定位置を奪取してブレークしたのは、くしくも背番号を60から0に変更した89年だった。吉川も川相と同じ遊撃手。0は07年からの3年間、多くのファンに愛された故木村拓也氏(享年37)もつけていた。そんな伝統ある番号を託される俊足強打の即戦力野手にかかる期待は大きい。

 2年連続で2位に終わった巨人は今季加入したクルーズが故障や不振で81試合の出場にとどまり、二塁手を固定できなかった。本職は遊撃の吉川だが、同ポジションには坂本がいるため、二塁のレギュラー争いに加わる可能性が高い。吉川が正二塁手をつかめば、チーム長年の課題だった二遊間が安定する。

 今季まで0を背負ってきた07年高校生ドラフト1巡目の藤村は、新たな番号で再出発を図ることになる。「川相背番」を受け継ぐドラフト1位は1年目から活躍し「0」を自らの代名詞とする。

続きを表示

2016年11月13日のニュース