大阪ガス・猿渡ノーヒッター!JR西・加賀美に続き連日の快挙

[ 2016年11月7日 05:30 ]

日本選手権準々決勝 ( 2016年11月6日    京セラD )

ノーヒットノーランを達成しナインに祝福される大阪ガス・猿渡(中央)

 準々決勝が行われ、大阪ガスの猿渡真之投手(23)が鷺宮製作所戦で大会史上3人目の無安打無得点試合を達成した。5日のJR西日本・加賀美希昇投手(28)に続き、2日連続で大記録が生まれた。日本通運は今夏の都市対抗大会を制したトヨタ自動車に競り勝ち、王子はパナソニックを3―1で退け、ヤマハはJR西日本の追い上げを振り切り準決勝に進出した。 組み合わせ  日程と結果

 最後の打者をシュートで空振り三振に仕留めると、猿渡は拳を下から突き上げた。「ヨッシャー」――。5日のJR西日本・加賀美に続く、ノーヒットノーラン。2日連続での快挙は社会人の二大大会史上初で、1メートル73の右腕はナインからもみくちゃにされた。

 「5日に加賀美さんが達成されていたので、負けていられないと思った。完全試合を狙ってやろうと思ってました」

 許した走者は、初回2死からの四球だけ。圧巻の準完全試合で、猿渡にとっては中学時代以来2度目の無安打無得点だった。今回は大会直前に習得したシュートで、7、8回には打者2人のバットをへし折った。直球は中盤になっても145キロを計測し、最後まで威力は落ちなかった。竹村誠監督は「7回くらいから九分九厘やるなと思っていた」と喜んだ。

 リビング事業部に所属する入社5年目。これまで救援が中心で、都市対抗、日本選手権での初めての先発だった。今夏都市対抗は西濃運輸との1回戦に4番手で登板し、1回1/3を無失点も敗戦。この悔しさを糧に、歩幅を半歩縮める新フォームで球の切れを追い求めてきた。

 ドラフト解禁となった14年から毎年、ドラフト候補に名前は挙がる。しかし、今秋はロッテから2位で酒居、4位で土肥が指名を受けた。「負けていられない。俺もおるぞ!という気持ちです」。愛称「サル」も加わった盤石の投手陣で、大阪ガスが天下統一を狙う。 (吉仲 博幸)

 ◆猿渡 真之(さるわたり・まさゆき)1993年(平5)4月28日、福岡県飯塚市生まれの23歳。小1から野球を始め、中学時代は軟式の「竹友会ドラゴンズ」に所属し、中2から投手。飯塚では1年夏からベンチ入りし、3年春の九州大会準優勝が最高。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2016年11月7日のニュース