西武ドラ５　Ｈｏｎｄａ鈴鹿・平井　社会人ラスト登板は大敗も新人王宣言

第４２回社会人野球日本選手権第８日２回戦 （ 2016年11月5日    京セラＤ ）

　すでに大差を付けられた場面での救援で、自らに黒星は付かなかった。それでもＨｏｎｄａ鈴鹿の平井は、エースとして責任を背負った。「流れを変えられなかった僕の責任。後輩たちが頑張っているのを知っていたので、なんとかしようと思っていた」。０―５の４回２死満塁で登板し、土井に適時打を浴びて６点目。６回には再び土井に２点打を浴びるなど３点を失った。この回からマスクを被った高卒新人捕手の柘植とサインが合わない場面もあったが「僕の伝え（方の）不足です」とかばった。

　１日の１回戦・新日鉄住金広畑戦では９回途中無失点の好投で勝利投手。楽天から５位指名を受けている森原との“ドラフト対決”を制し「西武（５位）の意地に懸けて戦いました」と、持ち前の明るさで冗談めかした。しかし、この日の敗戦で社会人ラスト登板になり、しんみりと振り返った。「人生が１８０度、変わった３年間でした。プロなんか口にもできない選手でしたから」。チームの１年先輩でオリックスから７位指名を受けている捕手の飯田に対しても「一番怒られて、一番褒められた。育ててもらって感謝しています」と口にした。最後にプロでの目標を聞かれると「新人王を取りますよ！　夢は大きく、ですからね」。悔しさを胸にしまいこみ、また明るく振る舞った。