阪神・岩崎 新兵器カットだ!リリーフ転向へ準備着々

[ 2016年11月5日 08:27 ]

岩崎はブルペンで投球練習する

 阪神・岩崎優投手(25)が、秋季キャンプ第2クール2日目となった4日、新球となるカットボールを試投した。現在、新たにフォークの習得にも取り組んでおり、どん欲に球種を増やしていき、中継ぎへの配置転換に対応する構えだ。

 「プロに入って、ほとんど初めて投げましたけど、今日に関しては良い感じで投げられたと思うし、(ブルペン)捕手の方にも“良かった”と言ってもらったので。まだまだ、これからですが、これからも、ブルペンで投げていきたいなとは思います」

 ブルペン投球も終盤に差し掛かった時、おもむろに「カットいきます!」と捕手に合図を出した。右打者の内角を意識して腕を振り、投じた全3球すべてが、構えたミットのところへしっかりコントロールされていた。

 「自分はスライダーも投げますけど、曲がりが大きいので。(シーズン中にもカット習得は)投手コーチに言われたことがあった。カットを投げられるようになれば、投球も楽になると思う」

 これまで、高めに浮き上がる独特の直球とともに、変化球ではスライダーを投球の軸としてきた。曲がりの大きいスライダーとは対照的に、直球に近い球速で、小さく、鋭く変化するカットボールは芯を外してゴロの山を築かせることができる。飛球アウトの多い岩崎にとっては、マスターできれば、間違いなく投球の幅は広がってくる。

 来季は中継ぎ転向が有力視されており、セットアッパーの有力候補にも上がっている。すでに実戦でも投じているフォークとともに、カットボールは新たなポジションを担う上で「秘密兵器」になり得そうだ。

 「キャンプ中の実戦でもそういう場面があれば、使っていきたい」

 まだまだブルペンで精度を上げていく必要があるものの“初日”としては好感触を得たのは確か。「リリーバー・岩崎」は、より多くの武器を忍ばせ、マウンドに上がる。(遠藤 礼)

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2016年11月5日のニュース