青柳「1秒切り」驚速クイック!27回中25回盗塁阻止

[ 2016年11月4日 10:10 ]

金本監督(奥)が見つめる前で、高速クイックで投げ込む青柳

 阪神・青柳晃洋投手(22)が3日、“驚速”の成長を見せた。スチール対策のメニューでマウンドに上がると、課題としているクイック投法で球界最速クラスのタイムを連発した。

 「(クイックで)自分の中で納得いかないボールもありましたが、タイムは速くなっている。(捕手が)刺してアウトもありますが、走られないのが理想なんで。それを目指していきたい」

 まさに「瞬殺」だった。梅野、坂本と交互にバッテリーを組み、27回スタートした一塁走者の二盗を25回阻止。荒木、上本、江越らチームが誇る俊足走者にも、つけいる隙を与えなかった。タイムを計測した香田投手コーチによれば最速は0秒93。球界トップクラスと言われる「1秒切り」をクリアして見せた。

 弱点が強みになりつつある。今季は16度の盗塁企図でチーム2番目に多い13度成功され、阻止率は・188に終わった。今秋はクイックモーション、けん制を課題に設定。シーズン中は上手投げだったけん制を、横手投げに変更もした。キャンプでの投球練習では、クイックモーションでの速さと、球威維持を意識して腕を振り、この日も1秒台前半から0秒台を安定してマークした。

 思わぬ急成長に金本監督も目を細め、大台到達への期待を口にした。

 「(けん制や投内連係がうまくなれば、勝ち星も)もっと増えると思う。今年でさえ4勝でしょう。(他に)2、3試合あったから、7回くらいまで0点に抑えた試合も。俺はそう(2桁勝てる投手と)思う」

 指揮官の“皮算用”を現実のものとすべく、進化を遂げる秋とする。(遠藤 礼)

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2016年11月4日のニュース