広島ドラ6長井 先輩・虎ドラ1大山と対戦熱望「プロで倒したい」

[ 2016年11月3日 09:00 ]

さだまさし作詞の校歌が刻まれた石碑の前で色紙に将来目標を書いた広島ドラフト6位のつくば秀英・長井良太

 トラの先輩よ覚悟! 広島からドラフト6位指名された、つくば秀英・長井良太投手(17)が2日、同校OBで阪神1位の白鴎大・大山斬りに闘志を燃やした。尾形、高山スカウトの指名あいさつを受け、「プロで大山さんを倒したい」ときっぱりだ。目標とするドジャース・前田の投球フォームや発言を手本に伸びてきた逸材。4投手をプロに送り出した同校の森田健文監督は「素材としては長井が一番」と将来性に太鼓判を押した。

 17歳。表情にはまだあどけなさが残る。だが、その受け答えは、頼もしさにあふれていた。指名あいさつ後の会見。プロで対戦したい選手を問われると、長井は即答した。

 「阪神ドラフト1位の大山(悠輔)さんです。高校の先輩ですが、球団が違うので倒したい。負けたくないです」

 4歳年上のスラッガーとは面識もある。昨年、白鴎大を訪問。大山や、西武ドラフト2位・中塚らの練習ぶりを見学したという。「大山さんは広角に飛ばすし、スイングが力強い」。同一リーグのライバル球団に入る先輩だからこそ、1軍の舞台での打倒を誓った。

 中央球界では知る人ぞ知る存在。中学までは捕手だった。長井を見いだした、つくば秀英の森田監督は言う。「肩の強さはもちろん、リリースの強さに目を引かれ、投手としての伸びしろを感じました」。高校進学後に投手転向。入学時に126キロだった球速は、今や149キロにまで伸びた。

 そんな長井が目標の投手に挙げるのは、広島OBで今季からドジャースで活躍する前田だ。担当の尾形佳紀スカウトは「フォームや立ち姿勢は、マエケンに似ている感じがある」と言う。それもそのはず、17歳は前エースの投球動作や発言を動画でチェックしていた。

 「まねたり、調べたりしました。印象に残るのは“コントロールが決まると、どんな打者でも打てない”という発言。制球は大事にしています」

 茨城県つくば市の学校で尾形、高山スカウトから指名あいさつを受け、「ようやく実感が湧いてきた。打撃もいいし、投手も粘り強く投げる強いチーム。その中でやっていけるのは楽しみです」と目を輝かせた。

 オリックス・塚原やソフトバンクの山田、野沢、巨人・江柄子を育成してきた森田監督は「素材としては長井が一番」と証言。尾形スカウトは右腕の魅力を「ボールの速さ、打つ、走る。野手をやっていたので野球センスがいい」と語った。

 関東地区でしのぎを削ったドラフト2位・高橋昂(花咲徳栄)と連絡を取り合い、「知らない所へ行くので、2人で力を合わせて頑張ろう」と誓ったという。即戦力と評判の大山との決戦が待ち遠しい。(江尾 卓也)

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2016年11月3日のニュース