糸井争奪“前哨戦”だ!4日に虎もオリも高知トップ会談

[ 2016年11月3日 07:30 ]

オリックスの糸井

 仁義なき戦いが勃発!? オリックス・糸井嘉男外野手(35)の国内フリーエージェント(FA)権行使の表明から一夜明けた2日、獲得に乗り出す方針を固めている阪神は4日にキャンプ地で金本知憲監督(48)と坂井信也オーナー(68)、四藤慶一郎球団社長(56)らが一堂に会して補強戦略を練ることになった。オリックスも同日に同じ高知県内で福良淳一監督(56)と西名弘明球団社長(72)、長村裕之球団本部長(57)らが会食を予定。福良監督は阪神の交渉翌日の再接触を予告!?するなど早くも関西2球団の対決ムードが高まってきた。

 11日の交渉解禁を前に「糸井争奪戦」で一騎打ちの様相を呈している阪神とオリックスの間に不穏な空気が漂い始めた。日付は4日、舞台は高知―。両軍が同日同地で指揮官と球団首脳を交えた「トップ会食」を開き、糸井争奪戦へ向けた戦略を練ることが判明した。

 阪神は、3日に四藤球団社長、4日に坂井オーナーが相次いで秋季キャンプ地の高知に入る予定だ。目的はキャンプ視察…だけではない。4日夜には金本監督と球団総帥、編成トップが膝を突き合わせた会食を予定している。

 チーム、本社、球団フロントのトップが一堂に会する格好の機会。四藤球団社長は「監督も含めて、いろいろな情報交換はします」と話しており、今オフの補強戦略に関する話題が出てくるであろうことも想像に難くない。直近で最大の補強と言えば「糸井」だ。すでに球団内では3年以上の長期契約に高額インセンティブを加えた大型オファーを提示する方針を固めている。さらに「トップ会食」の結果次第では、一層の条件上積みにたどり着く可能性もある。

 一方、糸井からFA宣言の意思を伝えられた側のオリックスも黙っていない。3日に福良監督と長村球団本部長が社会人野球日本選手権に出場しているドラフト1位の東京ガス・山岡を視察した後、そろって高知へ。4日には西名球団社長も高知入りし、同日夜に会食を開く。

 高知・東部球場で秋季キャンプを指揮している福良監督は「例年そんな(補強の)話はしないけど。今回は嘉男(糸井)のことがあるから、そういう話はするかもしれない」と会食席上で善後策の話し合いを示唆。「阪神も4日に会食なの?偶然やね」と阪神の情報をキャッチするやいなや、「阪神は11日に交渉って新聞報道されているけど…。じゃあ、うちは12日か」と言葉を継いだ。所属球団であるオリックスは、すでに4年18億円の条件を提示済み。阪神との交渉直後に“敵”の提示条件を探り出し、逆襲に転じる戦術も見え隠れした。

 両軍のキャンプ宿舎は直線でわずか約21キロの近距離。図らずも交渉解禁1週間前にそろって開かれる「トップ会食」で練った戦略が勝敗を分けるかもしれない。獲得か、慰留か。糸井を巡る「関西ダービー」は早くも火花を散らし始めた。

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2016年11月3日のニュース