巨人2軍が町田に準本拠 3軍発足で川崎の施設手狭に

[ 2016年11月1日 08:10 ]

町田市の小野路球場

 巨人が来季、ファームの練習場として東京都町田市の小野路球場の使用を目指していることが31日、分かった。現在、ファーム施設は川崎市のジャイアンツ球場だけで、課題となっていた2軍と3軍の練習場確保が目的となる。球団は10月24日に東京都稲城市内に23年3月の完成を目指す2軍球場建設を発表したが、当面は小野路グラウンドを「ファーム準本拠地」として育成部門の充実を図る。

 育成面充実策の一つが「準本拠地球場」だった。かねて球団は、ジャイアンツ球場に加えて練習を行う球場の選定に着手。町田市などと協議を重ね、小野路グラウンドを使用する道筋がほぼ整った。

 球団は今季3軍を創設。独立リーグとの試合を組むなど、育成へ本腰を入れてきたが練習、試合場所の確保は大きな課題だった。「新球場まだ先。近場に練習場を確保する必要がある」と球団幹部。ジャイアンツ球場は室内練習場を併設しているが2、3軍は大所帯。時間差の練習など工夫を重ねてきたが雨天時などの練習メニュー消化に苦慮してきた。そのため近隣自治体などに現存する球場の練習使用の可否を打診。硬式球でのフリー打撃などによる球場近隣への問題など、さまざまな条件をクリアする球場として、小野路グラウンドの使用へのメドがついた。

 同グラウンドの前身は社会人野球の旧朝日生命グラウンド。再整備が行われて06年に開場した。現在は照明施設の設置工事中で、来年7月以降に使用開始する予定。ジャイアンツ球場からは約10キロとほど近い。来夏以降、小野路球場使用が開始となれば充実した練習が可能になる。

 レギュラーシーズン2位、CSファーストSで敗退した直後、10月12日の高橋監督のシーズン報告では選手層の薄さと若手の育成、台頭を望む声が続出していた。高橋監督も「若くて良い選手を獲って、しっかり育てないといけない」と育成面への取り組みへ意欲。6年後の新2軍球場完成を待つことなく「準本拠球場」でハード面の充実をはかる。

 ▽小野路(おのじ)公園グラウンド 所在地は東京都町田市小野路町2023の1。06年4月に開場した小野路公園にサッカー、ラグビー用の小野路グラウンドとともに設置されている球場。天然芝で両翼93・5メートル、中堅は120メートルで電光掲示板も備えている。収容人数は約2000人。町田市では唯一の硬式球使用が可能な球場で高校野球などでも使用されている。

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2016年11月1日のニュース