阪神ドラ6福永 仰天公約!甲子園お立ち台で“恩返し”の阿波おどり

[ 2016年10月29日 08:35 ]

徳島のすだちにかぶりつく福永
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 阪神からドラフト6位指名された四国IL・徳島の福永春吾投手(22)が28日、徳島市内の球団事務所で佐野仙好統括スカウトらから指名あいさつを受けた。大阪府出身だが今では第2の故郷と呼ぶ徳島に恩返しがしたいと明かし、甲子園のお立ち台で阿波おどりを披露する仰天のパフォーマンスを公約とした。

 プロ野球へのスタートラインに立ち、福永は「徳島」への感謝を繰り返した。2年間プレーした四国・徳島に恩返しがしたい。今では第2の故郷だからだ。

 「徳島の人たちの、色々な支えのおかげでプロの世界に行くことができた。恩返しを、という思いはすごく強いです。縁がある徳島の地から、プロに行けるのはすごくうれしい」

 祖母の賢子さん(70)が、かつて徳島県内に在住しており、子どもの頃はよく「(市内より)かなり田舎でしたけど、おばあちゃんの家には何度も行きましたね」と振り返る。1軍に定着したあかつきには徳島観光大使…にも思いをはせるが、そのためにもまずは甲子園でのパフォーマンスを実行する。

 「(徳島を)アピールする機会ですし、お立ち台で阿波おどりをしたい気持ちはありますね。(熟練度は)地元の人たちには負けますけど、一応は踊れます」

 徳島でプレーした2年間は『阿波踊り祭り』に参加。チームメートらで組織される『にわか連もり上げ隊』の一員として、不足ない出来を披露したという。徳島県名産すだちの収穫イベントにも出席するなど地域と密着し、いまでは徳島愛はかなりのものだ。

 「早く1軍で活躍して、息の長い選手になりたい。力強い直球に自信がある。パワフルな投球を目指したい。去年のドラフトで選ばれた選手が、どんどん1軍で活躍しているのも見ている。1年目から活躍できるよう準備したい」

 武器は最速152キロの速球。今年限りで引退した福原(ファーム育成コーチ)に憧れる。「引退試合も見たけど、最後まで自分に自信のある真っすぐで勝負していて感動した。自分も、そういう自信のある球をつかんでいきたい」

 甲子園を目指した金光大阪では右肘を痛め、外野手転向を余儀なくされた。転学した通信制のクラークでは野球から一度は遠ざかった。しかし夢を諦めきれず関西独立リーグの06ブルズに入団して2年間プレー。四国・徳島で花を咲かせた苦労人だ。“踊らにゃ損々のえーらいやっちゃ”が、甲子園のマウンドで、そしてお立ち台で輝いてみせる。(久林 幸平)

 ◆福永 春吾(ふくなが・しゅんご)1994年(平6)5月14日生まれ、大阪府出身の22歳。金光大阪から通信制のクラーク高に転学し、卒業後は関西独立リーグの06ブルズで2年間プレー。15年に四国・徳島へ移籍し106個で奪三振王のタイトルを獲得。2年目の今季はチーム最多の97回2/3を投げ、リーグ2位の防御率1・38。1メートル85、90キロ。右投げ左打ち。

 ≪虎お立ち台アラカルト≫

 ▽広澤克実 01年6月21日の巨人戦でサヨナラ打を放ち「次にサヨナラヒットを打ったら、ここで六甲おろしを歌います」と宣言。サヨナラ打ではなかったが、8月29日の巨人戦で決勝ソロを放ち公約を実行。

 ▽関本賢太郎 08年はお立ち台に上がるたびに「必死のパッチです」とコメント。本来は矢野が使っていたフレーズだが、関本の代名詞になった。今季5月19日中日戦の後には原口が使ったが、関本氏から「おまえに譲るわ」と言われて継承していたことを明かした。

 ▽葛城育郎 08年7月2日の中日戦で人生初のサヨナラ打。お立ち台でアナウンサーに「雄叫びをどうぞ」と促されて「ウォー!」と声を張り上げた。

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