中田 地元広島で主役に!ヤジられても…おかんの前で打つ!

[ 2016年10月29日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ第6戦 ( 2016年10月29日    マツダ )

広島空港に到着した中田(手前)と宮西
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 日本ハムの中田は、マツダスタジアムを真っ赤に染める広島ファンの大声援を警戒した。新千歳空港から飛び立つときに、こう漏らした。

 「広島の地元密着度って本当に凄い。カープの声援で、こっ ちも鳥肌が立った。声援の力は 大きい。うちもファンの声援が あったから、札幌で勝てたわけだしね」。ここまで敵地で2連敗、本拠地で3連勝。ファンの力がいかに後押しするかを痛感させられている。

 「(広島は)地元だから声援とヤジは半々ぐらい。でも、オレが聞こえるのはヤジだけ」。小3から広島鯉城リトルで野球を始めた。鯉城シニアの中学時代は日本代表に選ばれた。大阪桐蔭では通算87本塁打をマーク。しかし、輝かしい経歴の中で日本一はない。
 「個人的な感情だが、家族が見てくれる。まして、地元だからね」。広島市内に住み、女手ひとつで育ててくれた中田が「おかん」と呼ぶ母・香織さん や、12年に結婚した夫人と愛娘2人も応援に駆け付ける。第6戦で対戦する野村とは同い年で、第2戦では2打数1安打1四球。決着をつける戦いでもある。

 「応援してくれる人が1000人いれば、アンチも1000人いる。全員から応援してもらえるのは翔平(大谷)ぐらい。でも、応援してくれる人のために頑張ればいい」。今シリーズは17打数5安打、打率・294、1本塁打、4打点。CSファイナルSに続き、MVPに輝く可能性もある。それでも「MVPはいらないよ」と興味は示さず、力強く言った。「明日(29日)決めたい」。もちろん、不動の4番が広島ファンを沈黙させる一発を打てば、日本一は転がり込んでくる。 (横市 勇)

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