【大野豊大分析　捕手編】ハム第２捕手・市川が初先発で存在感

ＳＭＢＣ日本シリーズ２０１６第５戦　 （ 2016年10月27日    札幌Ｄ ）

＜日・広＞９回２死二塁　石原は見逃し三振に倒れガックリ。バース、市川はガッツポーズ
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　第５戦で初めてスタメンマスクをかぶった日本ハム・市川の存在も見逃せない。第４戦で、大野がそれまでの３試合とは違って、内角を効果的に使うリードをしたが、市川はさらに内角を使った。

　メンドーサに代わった２回１死満塁では、内角ツーシームで菊池を三ゴロ。丸は内角１５２キロで空振り三振を奪った。３回１死一塁で新井を迎えた場面では、５球連続で内角にツーシームを要求。最後はやや甘く入ったが、狙い通りに詰まらせて二ゴロ併殺でピンチを脱した。広島打線にとっては、内角への意識が植え付けられたリードだった。

　打席では８番打者として無安打だったが、３つの犠打を決めて貢献した。同点に追いついた７回、サヨナラ勝ちにつながった９回も市川の犠打から得点につなげた。全て初球できっちり決めたことで、攻撃にリズムが生まれた。第５戦になって先発捕手を代えることは珍しいが、前日には終盤からマスクをかぶって二盗を阻止するなど、第２捕手としてチームに欠かせない存在になっている。