【牛島和彦の視点】巨人、初戦の反省生かす 外角徹底でイライラ筒香斬り

[ 2016年10月10日 09:30 ]

セ・リーグCSファーストS第2戦 ( 2016年10月9日    東京D )

<巨・D>6回無死、ワンバウンドの球を空振りし三振に倒れる筒香。投手・田口
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 一発を食らってはいけない場面で、いかにボール球を振らせてアウトに取るか。巨人バッテリーは筒香に対し、第1戦で逆転2ランを浴びた反省をしっかり生かした。

 2死からロペスが左前打で出塁した初回。前日と同じ「2死一塁」の場面で田口は初球、内角高めの真っすぐを見せたあと外角低めのスライダーを7球続けた。いずれも際どいコース。フルカウントから、最後はバットの先に当てた投ゴロに仕留めた。

 次は3回2死二塁。一塁が空いている。2球目に内角真っすぐでストライクを取った以外、スライダーと真っすぐを全て外角に外して歩かせた。第1打席からの流れで、まともに勝負してくれないというイライラ感を筒香に与えることで「外角のスライダーを打つしかない」と思わせた。その結果が6回先頭での第3打席。3球続けて外角低め、ボールになるスライダー。最後はワンバウンドを振らせての3球三振である。

 筒香を眠らせた田口は立ち上がりこそ丁寧に放ろうとしすぎてリズムが悪く、2回は暴投で先制点を献上したが、3回2死満塁で白崎をボール球のスライダーで三振に取ってからリズムがよくなった。4回から7回までは四球の走者を1人出しただけ。試合の流れを呼び込んだ。

 さあ、待ったなしの第3戦。互いの先発投手がいかに筒香、坂本とのまともな勝負を避けられる状況をつくれるか。それが鍵を握ると思う。(スポニチ本紙評論家)

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2016年10月10日のニュース