明大・柳 広島・野村先輩以来の300K 4球団スカウト視察

[ 2016年10月2日 05:30 ]

<明大・法大>7回を1失点7奪三振と好投した明大・柳

東京六大学野球第4週第1日 明大10―2法大

(10月1日 神宮)
 今秋ドラフト1位候補の明大・柳裕也投手(4年)がリーグ史上15人目となる300奪三振を達成した。法大1回戦に先発して7回4安打1失点、7奪三振と好投し、リーグ通算21勝目をマーク。明大では11年の野村祐輔(現広島)以来の達成で、通算奪三振数を現役トップの301まで伸ばし、視察した国内4球団のスカウトに猛アピールした。早大は東大に4―2で逆転勝ちした。

 歴史に名を刻んだ。明大では川上憲伸、野村らに次いで史上5人目の300奪三振を突破した柳は「目標にしてきた数字。素晴らしい先輩方に並べたのはうれしい」と喜びをかみしめた。

 序盤は制球に苦しんだ。3回は相馬優に右前適時打を浴び、さらに満塁のピンチを招いたが、柴田を三ゴロ併殺に斬り、最少失点で切り抜けた。「ストライクを取るのが精いっぱい」と本調子でなかったが先発の役割を果たし、打撃でも4回の決勝中前打など3安打2打点と活躍した。

 現役時代捕手だった善波達也監督は、22日の練習で柳の投球を受けた。今季16勝で最多勝に輝いた野村の球もプロ入り前に受けた指揮官は「カーブと直球は逆の回転だが、その2つの回転が非常に見分けにくい。あのカーブはなかなかの武器」と称賛した。

 ネット裏では柳を1位指名候補とする巨人、DeNAなど4球団が視察。DeNAの河原隆一スカウトは「常にストライク先行できる。いい変化球も持っている」と絶賛。チームは開幕5連勝。「先を見ず一戦一戦やっていきたい」。柳は春秋連覇を狙う主将としての自覚を示した。 (原田 真奈子)

 ▼法大・青木久典監督 3回1死満塁で畳みかけていたら…。そこでの併殺が痛かった。

 ◆柳 裕也(やなぎ・ゆうや)1994年(平6)4月22日、宮崎県生まれの22歳。小3から野球を始め都城シニアから横浜に進学し甲子園に2年春夏、3年春と3度出場。明大1年春からリーグ戦登板。侍ジャパン大学日本代表として昨夏ユニバーシアードで金メダル、今夏日米大学野球で優勝。大学通算21勝8敗。1メートル80、80キロ。右投げ右打ち。
【試合結果】

続きを表示

この記事のフォト

2016年10月2日のニュース