由伸巨人 執念2位確定 4年連続2桁かかる菅野を5回で交代

[ 2016年9月29日 05:50 ]

<巨・中>延長12回2死満塁、サヨナラ打を放ち、橋本到と抱き合う小林誠(背番号22)

セ・リーグ 巨人3―2中日

(9月28日 東京D)
 笑顔はなかった。今季最長タイの4時間38分、延長12回で2戦連続サヨナラ勝ち。140試合目に確定した2位に、巨人・高橋監督には安どの表情さえなかった。

 「優勝を目指してやってきたけど達成できなくて、次の目標で2位というものは達成できたけど、まだ試合があるのでしっかり戦いたい」

 菅野が2桁勝利をかけて先発。初回に福田に先制2ランを浴びたが、以降は5回まで抑えた。打線が4安打無得点のまま迎えた5回の攻撃。指揮官は「点を取らないといけないので、その選択をした」と、先頭の菅野に代打・相川を送った。

 この回に1点を返したものの、菅野の白星には届かず、巨人では69年の堀内恒夫(66年から13年連続)以来となる入団から4年連続2桁勝利は厳しくなった。リーグトップをキープした防御率は、試合前の1・97から2・01に。あと2イニングを無失点なら1点台のままだったが、今季を象徴するように打線とかみ合わなかった。それでも菅野は「収穫のあるマウンドだった。CSに励みになると思う。内容より結果が全て」と潔かった。

 先にDeNAが敗れ、引き分け以上で2位が確定する状況に。延長12回表は2死一塁からエルナンデスの右中間への二塁打を中堅・立岡―二塁・寺内―捕手・小林誠へとつないで一塁走者・福田を刺し、この瞬間に本拠地CS開催の権利を得た。土壇場で小林誠のサヨナラ打が出たが、一方で15残塁と決め手を欠き、CSへ向けての戦力整備は急務。レギュラーシーズン残り3試合へ、指揮官は「きっちりとした戦いをしたい」と引き締めた。(春川 英樹)

 ≪2戦連続延長サヨナラは11年ぶり≫巨人は延長12回小林誠が自身初となるサヨナラ安打。27日の中日戦も延長10回に村田が満塁サヨナラ弾を放っており、2試合連続のサヨナラ勝利。巨人では昨年7月29、30日DeNA戦以来だが、2戦連続延長サヨナラは05年8月12、13日阪神戦で10回二岡の左中間本塁打、12回阿部の右安打と続けて以来11年ぶり。

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