栗山監督涙の8度舞い 大谷に「褒めたことはないけどよく頑張った」

[ 2016年9月29日 05:30 ]

<西・日>ナインの手で8度宙に舞う栗山監督
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パ・リーグ 日本ハム1―0西武

(9月28日 西武プリンス)
 涙が止まらない。選手たちを一人一人、力いっぱい抱きしめる。歓喜の胴上げ。勝ちきった選手たちの手で、8度も宙に舞った。もう何も考えられない。4年ぶりの儀式の最中、もう日本ハム・栗山監督は放心状態だった。

 西武プリンスドームでの優勝セレモニー。今季最終戦だった西武に気遣い、律義に「少し時間をください」と言って優勝監督インタビューに臨んだ。「感動しました。優勝、うれしいっス」。最大11・5ゲーム差をつけられたソフトバンクを奇跡の大逆転。シーズン142試合目でゴールに飛び込んだ。苦しくないと言えばうそになる。でも、言えなかった。「日本中で災害が起きた今年。北海道も来るはずのない台風で被害を受けた。被災した人たちを思うと、野球の試合で“苦しい”とは言えなかった」。苦境をはね返し、勝ちきった選手たちを「北海道の誇り」と称えた。

 大一番は大谷の1安打完封でV決定。「褒めたことはないけど、よく頑張った」。最後に、元巨人監督・長嶋茂雄氏の「メーク・ドラマ」にあやかって考えた名言を披露した。「北の国から2016伝説~誰もあきらめなかった~」。ちょっぴり長めの“名言”で締めた大逆転劇だった。(秋村 誠人)

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