オリ糸井 35歳最年長盗塁王当確!福本&大石に並んだ

[ 2016年9月28日 05:55 ]

<オ・楽>5回無死満塁、T―岡田の時、暴投で三塁走者の糸井が生還

パ・リーグ オリックス10―3楽天

(9月27日 京セラD)
 盗塁王確定の一報に、オリックス・糸井は「ありがとうございます」と話したが、普段の飛び抜けた明るさはない。表情はこわばったままだった。

 25日のロッテ戦(QVCマリン)で右太腿の張りを訴え、ここ2試合はDHでの出場。「僕も足がヤバイので」と、全力で走れないもどかしさを明かした。同時にライバルの離脱というむなしい形での決着に、複雑な心情だったのかもしれない。

 この日、53盗塁で並んでいた西武の金子侑が右膝裏痛などで出場選手登録を抹消された。西武は28日が今季最終戦の予定。3位の日本ハム・西川(40盗塁)とは大差がついており、糸井の自身初の盗塁王は確定的となった。それも、35歳シーズンでの盗塁王は福本豊(阪急)、大石大二郎(近鉄)と並ぶ最年長記録だ。「今年は何かタイトルを獲りたい」と臨んだシーズン。有言実行だ。14年の首位打者以来のタイトルとなった。

 身体能力の高さから「超人」と呼ばれる。13日の日本ハム戦(札幌ドーム)では大谷のプロ野球最速の164キロを右前にはじき返す適時打を放ち、超人健在を見せつけた。衰えない走力も健在。今季、国内FA権の資格取得条件を満たしており、オフの動向にさらに注目が集まりそうだ。あとは単独で盗塁王を獲得できるか。残り3試合。右太腿に不安を抱えるが、糸井は「もちろん出ます」と言い切った。

 ▼オリックス・T―岡田(20試合ぶりで2年ぶりの20号となる3ラン)本塁打も打点(75)も少なすぎる。

 ≪福本&大石に並んだ≫パの盗塁3傑は糸井(オ)、金子侑(西)がトップの53で3位は西川(日)の40。タイトルは上位2人の争いと見られていたが、金子侑の登録抹消で、今季35歳を迎えた糸井の盗塁王が濃厚になった。同年齢での盗塁王は、82年福本(阪急=54盗塁)、93年大石(近鉄=31盗塁)に並ぶ最高齢だが、糸井の初獲得に対して福本は13度目、大石は4度目の盗塁王。初めて盗塁王に輝いた年齢としては、57年飯田(国鉄)、08年福地(ヤ)の各33歳を上回る最年長になる。

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