実数観客最少も…巨人・村田 初サヨナラ満弾「軽く振ったら…」

[ 2016年9月28日 05:30 ]

<巨・中>サヨナラ弾の村田はヴィーナス、ジャビットとガッツポーズ

セ・リーグ 巨人5―1中日

(9月27日 東京D)
 打球が伸びて右翼席に飛び込む。巨人・村田は思わず「おー」と声を漏らした。

 自身初のサヨナラ満塁本塁打。「入ったんでびっくりしました。軽く振ったら飛んでいきました」。本塁でナインから顔面に水が浴びせられる。「鼻に入りました。(やったのは)クルーズですね」と笑った。

 1―1の延長10回、阿部が敬遠で歩かされ無死満塁。「外野までは飛ぶだろう」と肩の力を抜いた。外角球を振り抜き右翼席へ。3試合連続の24号満塁本塁打は、「記憶にございません」という横浜時代の08年以来、8年ぶりのサヨナラ弾。巨人に移籍してからは初で、お立ち台では「無死だったので、ランナーを還さないとえらいことになると思った」と話してファンの爆笑を誘った。

 宣言通りだった。春先、ジャイアンツ球場での全体練習。打撃マシンを相手にバットを振りながら、突然叫んだことがある。「最高のチームバッティングはホームラン!」。進塁打や犠打などを指す言葉を本塁打に置き換えた村田流のジョークだった。その裏には、昨季自身最低の12発に終わった悔しさがある。見守っていた江藤打撃コーチは思わず噴き出し「今年は10本くらいで終わらずに打ってくれよ!」と応じた。今季チームで唯一スタメン出場を続け、139試合目で今季チーム初の満塁弾を放った。

 熊本地震の影響で4月に中止になった振り替えの試合で、東京ドームの観衆は2万5397人。05年の実数発表以降では、11年10月4日の横浜戦の3万2584人を下回る最少記録となった。2位確定までのマジックは「2」。空席が目立ったスタンドは、CSで満員に埋めればいい。「なんとか2位を勝ち取って東京ドームで勢いをつけて、(マツダで)広島をやっつけたい」。打率は・298。目標の3割も見えてきた。 (神田 佑)

 ▼巨人・高橋監督 (村田)修一が最高の形で決めてくれた。とにかく勝って(2位を)自分たちで決めたいと思います。

 ▼巨人・マシソン(8回1死二塁から登板し1回2/3を無失点)いつでも全力を尽くすだけ。(登板68試合はリーグ最多タイで)自分は70試合を目標にしている。

 ▼巨人・鈴木(9回に今季10盗塁目の二盗を決めて12年連続2桁盗塁。通算成功率.829で、200盗塁以上の選手で歴代トップに)僕のことで周りの人が喜んでくれるのがうれしい。(自分も)うれしいけど、あとからジワジワくると思う。

 ≪巨人57年連続満塁弾≫村田(巨)が延長10回満塁サヨナラ本塁打。自身満塁弾は13年7月5日DeNA戦以来5本目、サヨナラ弾は横浜時代の08年6月21日西武戦以来4本目だが、満塁サヨナラ弾はプロ入り初めてだ。チームでは11年10月22日横浜戦で9回長野が放って以来11本目。延長戦では60年9月21日阪神戦の10回王、01年7月14日広島戦の11回清原、07年8月19日ヤクルト戦の10回阿部に次いで4人目になる。なお、村田の満塁弾は今季チーム初めて。12球団では最も遅い一発となったが、59年から続いている巨人の連続シーズン満塁本塁打は57年に伸びた。

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