イチ同僚24歳エース右腕がボートで事故死 登板日変更なければ…

[ 2016年9月26日 05:30 ]

事故死したマーリンズのフェルナンデス投手(AP)

 米球界に衝撃!マーリンズのエースで、将来を嘱望されていたホセ・フェルナンデス投手(24)が25日(日本時間同日深夜)、ボート事故のため急死した。マイアミビーチ近くの海上で岩に衝突して転覆したボートが見つかり、米国沿岸警備隊が亡くなった3人のうちの1人と発表した。悲報を受け、イチロー外野手(42)のメジャー通算3000安打祝福セレモニーが行われる予定だった同日の本拠地でのブレーブス戦は中止となった。

 将来を嘱望されていた24歳の若き右腕が突如、この世を去った。スポーツ専門局ESPNなど複数の米メディアによると、マイアミビーチ近くの海上で岩に衝突して転覆したボートが見つかり、フェルナンデス投手の遺体は25日午前3時15分ごろ、沿岸警備隊に発見された。当局によると、速度を緩めることなく岩に衝突したとみられる。

 マ軍は「ホセ・フェルナンデス投手の悲劇的な死に打ちひしがれている。悲報に際し、ご家族にお悔やみを申し上げたい」と声明を発表。大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「偉大な若きスター。ご家族とマーリンズ、彼に関わる全ての人々にお悔やみを申し上げる」と文書でコメントした。

 25日に本拠地マーリンズ・パークで予定されていたブレーブス戦は中止に。フェルナンデス投手は当初、中4日でこの試合に先発予定だったが、プレーオフ進出の可能性が低くなったため、24日の時点で26日(日本時間27日)のメッツ戦に変更されていた。この変更がなければ、ボートに乗っていなかった可能性もある。

 15歳の時に家族とともにキューバから亡命した右腕は、13年にマ軍入り。14年5月には右肘のトミー・ジョン(じん帯移植)手術を受け、15年7月にメジャー復帰を果たした。今季は16勝を挙げ、リーグ2位の253奪三振をマークしていた。18年シーズン終了後にFAとなるフェルナンデス投手は年俸3000万ドル(約30億円)以上の巨額契約が予想されており、資金難のマ軍は今オフにトレード交渉するとの報道も出ていた。

 フェルナンデス投手は42歳のイチローについて「俺にとっては神。練習への取り組み方は尊敬するし、このチームにもたらしてくれたものは素晴らしい」と最大限の敬意を示していた。早すぎる死。イチローにとっても悲しい知らせとなった。

 ◆ホセ・フェルナンデス 1992年7月31日、キューバ生まれ。07年に家族とともに亡命し、フロリダ州のアロンソ高から11年ドラフト1巡目(全体14番目)でマーリンズ入り。13年4月にメジャーデビューし、同年12勝6敗、防御率2.19でナ・リーグ新人王を獲得した。13、16年の2度、オールスター選出。4年間通算で76試合に登板し、38勝17敗、防御率2.58。1メートル91、109キロ。右投げ右打ち。

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