中畑前監督「やっぱり筒香だね」存在感がチーム全体の精神安定剤に

[ 2016年9月20日 07:35 ]

<D・広>6回2死二塁、右前適時打を放つDeNA・筒香

セ・リーグ DeNA3―1広島

(9月19日 横浜)
 種をまき、育てた果実が花開いた。06年からBクラスが続いたDeNAが球団初のCS進出を決めた。本紙評論家で、12年から4年間指揮した前DeNA監督の中畑清氏(62)がスポニチに思いを寄せた。

 おめでとう。そして、ありがとう。大きな目標だったCS進出決定。去年まで4年間監督をやらせてもらった私も、球団に対して少しは恩返しできたかなという気分にさせてもらっている。

 期待していた通りの結果だ。まずは今永の加入が大きかった。石田と左の先発二枚看板を形成。8勝という勝ち星以上の安定感があった。負けじと右の柱、山口が自己最多の11勝。山崎康も苦しみながら史上初の新人イヤーから2年連続30セーブをマークした。積年の課題だった捕手。戸柱にほぼ固定できたのもよかった。

 全体的に見れば、やっぱり筒香だね。4番にデンと座って40本塁打、102打点。見事に大台をクリアした。その存在感がチーム全体の精神安定剤になっている。まさに大黒柱。「侍ジャパンの4番」のバットでチームを引っ張っただけじゃない。キャプテン2年目。抑え失敗が続いた山崎康を食事に誘うなど、仲間の心のケアもしっかりしている。チームが育つときは、こんな存在があるんだ。桑原や倉本の急成長も、24歳のチームリーダーが無関係じゃなかったと思う。

 ラミちゃん監督も継投には苦労したけど、喜怒哀楽をうまく出していいムードをつくったね。

 さあ、巨人とのCSファーストステージ。先発は石田、今永、山口の3枚で巨人の菅野、マイコラス、田口と十分勝負できる。順番をどうするか。私なら勢いのある若い左の2人を先にいって、1勝1敗になったらベテランに託す。とにかく2つ取れば勝ち…。いや、その前にまだ2位の可能性がある。ハマスタでCSができたら最高だね。

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