山田 2年連続100打点!東京D最終戦でヤっと勝った

[ 2016年9月18日 08:10 ]

<巨・ヤ>今季初めて東京ドームで勝利し笑顔でハイタッチをする山田(左から3人目)らヤクルトナイン

セ・リーグ ヤクルト5―2巨人

(9月17日 東京D)
 一塁ベース上で思わず本音が漏れた。「よかったぁー」。ヤクルト・山田が自身5試合22打席ぶりに「H」のランプを点灯させた。貴重な2点適時打が、開幕から10連敗した東京ドームの今季最終戦で一矢報いる勝利をチームにもたらした。

 「大事なときにチームに迷惑を掛けているのは悔しかったし、ああいうところで打ててよかった」

 1―2の6回だった。西田、代打・飯原の連続適時打で3―2と逆転に成功し、なおも満塁の好機。山田の打席を前に、巨人ベンチは田原誠を投入してきた。7月30日に背中に死球を受けた相手で、その影響で8月には10試合の欠場を強いられている。「(怖さは)逆になかった。外(角)だろうと思って踏み込んでいきました」。冷静にスライダーを捉えると、打球は三遊間を破った。

 5回の遊ゴロによる1打点を合わせ、3打点で今季100打点に到達。2年連続の「トリプルスリー+100打点」を確実にした。強打者ゆえ、相手から受けるマークは人一倍厳しい。1試合3アーチを放った翌11日の阪神戦では、再び背中への死球。この日も第2打席で内角球に踏み込み右手首に死球を受けた。それでも帰路に就く際にばったり会った大竹寛から謝罪を受けると「大丈夫です」と即答した。

 試合前のミーティングでは首脳陣から声が出ていた。「相手の球場だからといって全部負けるのはプロとして情けない」。88年の東京ドーム開場後、球団初となるシーズン0勝の屈辱を回避。3位のDeNAも勝ったため、4ゲーム差は変わらなかったが、背番号1に快音が戻ったことは大きい。残り6試合。真中監督は「可能性がある限り諦めず、全力で戦っていきます」と言い切った。 (町田 利衣)

 ≪球団史上4人目≫山田(ヤ)が2年連続100打点。ヤクルトで2度以上のシーズン100打点は99、01年ペタジーニ、04~05年岩村、03~07年ラミレスに次ぎ4人目。2年以上続けたのは3人目だ。また、2年以上の連続「打率3割、30本塁打、100打点」は08~10年ラミレス(巨)以来でチームでは前記岩村以来11年ぶり。なお、今季の山田は既にトリプルスリーの条件をクリア。史上初の2年連続がほぼ確定しているが、トリプルスリー+100打点は山田以外に50年別当薫(毎日)、岩本義行(松竹)しかおらず、今季もなら史上4度目。1人で2度はもちろん初めてになる。

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