CS2番に亀井で巨人下克上 雪辱キーマンが3戦連続マルチ

[ 2016年9月12日 05:30 ]

<巨・広>3回1死二塁、左前打を放つ巨人・亀井

セ・リーグ 巨人8-0広島

(9月11日 東京D)
 前夜、目の前で広島に25年ぶりのリーグ優勝を許した巨人は11日、先発野手全員安打となる12安打8得点で大勝。広島の連勝を5で止めた。4試合連続の「2番・右翼」で先発した亀井善行外野手(34)は、3戦連続マルチ安打となる2安打1得点をマーク。課題だった2番打者の固定は、ポストシーズンに向けての最重要ポイント。可能性が残る日本一を目指して残り14試合で最善のオーダーを確立する。

 目立たないが、重要な役回りがある。2番打者。2安打がいずれも得点につながった亀井の働きが、それだ。3戦連続のマルチ安打で、6安打中5本が得点に直結した。それでも亀井本人には危機感しかなかった。

 「今さらかもしれないけど、1軍にいなかったのでしっかりプレーしないといけない。ダメならクビだと思っていますから」

 目の前で胴上げを許した翌日。広島投手陣に先発野手全員安打の12安打を浴びせ8点を奪った。亀井は打点こそなかったが、3回1死二塁から左前打。7回には先頭・長野の11号ソロの直後に左前打し、打者一巡で6得点を挙げる攻撃の起点になった。

 「しっかりクリーンアップにつながないといけない」

 亀井がそう言う2番は、今季の課題だった。2番で最も多く先発したのは橋本到の35試合で、10人が務めた。9番を除けば、ギャレットが最多の38試合の6番を下回り、最も固定できていない打順だ。1番・長野と、打率リーグトップの3番・坂本ら中軸をつなぐ、得点力アップに欠かせないポジション。亀井は2番に入った8日の阪神戦(甲子園)から4試合で19打数7安打、打率・368。高橋監督は「つなぐことだったり、チャンスを広げるとか、いろいろな意味で今、亀井が頑張ってくれている。このまま最後までやってくれれば」と期待した。

 一方、重信に代わりこの日1軍昇格した同じ外野手の大田も7回に代打で中前適時打。指揮官が「いい結果というか、高いレベルでこちらが迷う形が一番いい」と話したように、結果や状態などを含めて今後、レギュラー争いは激しくなる。

 下半身のコンディション不良で6月中旬に離脱し、2日に1軍復帰したばかりの亀井。「状態をどんどん上げていかないと。みんな悔しさを持っているし、ファーストステージを勝ち上がってカープに借りを返したい」。チームマスコットのジャビットはウサギがモチーフだが、「カメ」のように最後に勝つために、コツコツと残り14試合を戦う。(春川 英樹)

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2016年9月12日のニュース