内川弾で再奪首へ肉薄!ソフト3連敗で止めハムに0・5差

[ 2016年9月12日 05:30 ]

<ソ・西>6回2死一、三塁、3ランを放った内川は飯田コーチ(右)とアゴタッチしながらダイヤモンドを1周する

パ・リーグ ソフトバンク8-5西武

(9月11日 ヤフオクD)
 ヒーローはお立ち台で自嘲気味に笑っていた。価値ある一発。しかし、ソフトバンク・内川は複雑な心境を吐露した。

 「うれしかったけど、“もっと早く打てや”と心の中で思っていました」。5―3の6回1死一、三塁で勝利をたぐり寄せる右中間ホームランテラスへの17号3ラン。心残りは第1、第2打席だった。初回2死二塁、3回無死一、二塁の好機で凡退し「あそこで打っていれば楽になっていた」。雪辱を期した4回2死三塁の第3打席で中前適時打。そして今季初めて逆方向へアーチを描いた。4打点は3カ月ぶりでチームの連敗を3で止め、首位・日本ハムとのゲーム差を0・5に縮めた。

 好調だった3番の柳田が右手薬指の骨折で離脱し、増した責任を人一倍感じている。腰痛などを抱えて指名打者での出場が続くが、主将も務める4番は「任されてやりたいと思うのが人間。背負った上で何とかしたい」と重圧と向き合って、リーグ3連覇に貢献する覚悟だ。工藤監督も「(3ランが)一番大きかった。さすが4番の仕事」と賛辞を惜しまなかった。

 「神ってる男」にも負けていられない。広島がリーグ優勝を決めた前日の試合で2打席連続本塁打を放った鈴木とは今年1月に宮崎で初めて合同自主トレを行った。球への力の伝え方など助言も送った。12歳年下の22歳は今季、大ブレーク。「シーズン中(の成長過程を)全て見ていたわけではないけれど、スタート時点で一緒にやったということで刺激になっている」と目を輝かせた。

 鈴木には打率、本塁打で負けており「次会う時は僕が教えてもらわないとね」と苦笑いしたが、91打点は上回る。90打点到達は4年ぶり2度目。自身初の100打点、20本塁打までそれぞれ9と3で視界に捉えた。日本ハムとのマッチレースを制し、CSも勝ち抜く。そして、鈴木との再会の舞台は日本シリーズだ。

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2016年9月12日のニュース