雄星 3年ぶり完投!自己新11勝 変化球駆使して5併殺

[ 2016年9月10日 08:06 ]

<西・ロ>マッチョ29、SKE48・惣田紗莉渚(中央)らとポーズを決める菊池(左)と山川

パ・リーグ 西武8―1ロッテ

(9月9日 西武プリンス)
 ニュー雄星を象徴するフィニッシュだった。9回1死一塁、115球目。西武・菊池は低めのスライダーでリーグ首位打者の角中を二ゴロ併殺に仕留めた。1失点で自己最多を更新する11勝目は3年ぶりの完投劇。

 「完投しないといけないと思いながらできていなかった。やっぱり気持ちいい」と充実感に浸った。

 力任せに剛球を投げ込むスタイルからモデルチェンジした。「力でいけると過信していた部分があった」。フォームに力みは感じられない。直球の最速は151キロだったが、平均は140キロ台中盤。スライダーにカーブ、チェンジアップを織り交ぜながら5併殺を奪い、三振はわずかに4個だった。「剛」と「柔」を兼ね備えた投球で「球数的にも精神的にも楽に終われた」と振り返った。

 2日のロッテ戦(QVCマリン)で2年ぶりにバッテリーを組んだ森と再び組んだ。「(前回の)試合後に初めて配球の深い話をした。ブルペンで良くなかった球種でも試合の中で修正するから大丈夫と伝えた」。正捕手の炭谷から経験の浅い森に相棒が代わり、自らもチャート表や相手打者のデータを細かくチェックするようになった。その成果を見せた。変化球を駆使して打たせて取る投球に、田辺監督も「力じゃない面を見せてくれた。雄星には似合わないけどね」と目を細めた。

 今年2月のキャンプを視察した侍ジャパンの小久保監督は西武の首脳陣に「左腕が少ないので菊池には期待している」と話していたが、来年のWBCのメンバー入りも現実味を帯びてきた。25歳左腕は「もちろん代表への憧れはある。まずは選んでもらえるだけの成績を残したい」と力強く言った。 (重光 晋太郎)

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