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ロッテ・角中「全てはタイミング」目指すは“平成の榎本喜八”

ロッテ・角中

 名言だと思った。打率・349(8月31日現在)でパ・リーグトップを独走するロッテ・角中が、高めのボール球を本塁打にしたときの言葉だ。

 「タイミングさえ合えば悪球だとは思わない。全てはタイミングです」

 2ストライクになってからは、三振をしないようにノーステップ打法に切り替える。「ノーステップにしておいて矛盾しているようだけど、一番大事なのはタイミング。ステップしていなくても、体の中ではステップを踏んでいる」と話す。変化球を左翼線に打ち返した技ありの一打について聞くと「タイミングが合っちゃったから振っちゃった。ヒットになったけど、打撃の内容的にはくそみたいなヒットだった」と淡々と言った。

 「タイミング」と聞いて、通算2314安打を放った「元祖安打製造機」の榎本喜八氏を思い出した。ノーステップ気味の打ち方で広角に打ち分けた左打者。角中にとっては球団OBの先輩だ。「打撃の神髄 榎本喜八伝」(松井浩著)の中に次のような言葉がある。「タイミングなんてなくなっちゃったんです。最初からないから、タイミングが狂わなくなったですね」。タイミングを合わせることに苦心していたが、自分の打撃フォームで球を待つことができれば、どんな球でもジャストミートできる感覚だったという。2人とも独特の感覚を持つ天才打者だと思った。

 野球本を読むのが趣味という角中に、この本を薦めてみた。数日後、「あの本、おもしろかったですよ」と言ってくれたので「“タイミングがなくなっちゃった”っていうのは分かりますか?」と聞いてみた。「僕はまだその境地には達していませんよ」と笑っていた。

 榎本氏の最高打率は球団史上4位となる1966年の・351。30歳のシーズンにマークしている。角中は29歳シーズンの今季ここまで・349。「3回に1回打つ・333を1度やってみたい」と話したくらいで記録には興味を示さないが、「平成の榎本喜八」になろうとしている。(記者コラム・渡辺 剛太)

[ 2016年9月2日 08:56 ]

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