ハム中田 2打席連発 5戦5発!逆転Vへ4番が量産態勢

[ 2016年9月2日 05:30 ]

<日・楽>5回2死一、三塁、21号3ランを放つ日本ハム・中田

パ・リーグ 日本ハム8―0楽天

(9月1日 東京D)
 力と技を使い分けた今季2度目のマルチアーチ。こんな芸当ができるのは日本ハム・中田しかいない。フルスイングで左翼席中段まで運んだのは5回だ。美馬の初球カーブに体が止まると、パワーを一気に爆発させた。

 「カーブを待っていたわけではないけれど、久々にしっかりとバットを振り抜けたので気持ちよかった」。近藤の右前打で先制し、なおも1死一、三塁で大谷が見逃し三振に倒れた直後だった。楽天バッテリーが内角直球系、外角スライダーで攻めてくることを頭に入れていた。だから、初球はスライダーを狙った。変化球待ちの読みが、21号3ランを呼び込んだ。

 自ら「技ありの一発」と評したのは7回だ。内角低めのシュートを左翼席へ運んだ。鋭いボディーターンでバットにボールを乗せた。「追い込まれていたのでコンパクトにいこうとした」。最近5戦で5発目となる22号ソロで、悩める主砲がついに量産態勢に入った。

 6月は打率・176で5本塁打、7月は同・241で2本塁打。「いい時は何も考えなくても打てるのに、あかんときは何をやってもあかん」。7月に福岡遠征した際には、ソフトバンク前監督の秋山幸二氏にアドバイスをもらった。「下半身と手の使い方を言われた。グリップとスタンスの広さを変えるだけで、ガラリと変わることもある」と中田はワラにもすがる思いだった。そして、どん底を抜け出した。

 この日も74年前期のユニホームで戦った。試合前には当時監督の中西太氏が球場を訪問。栗山監督がストッキングを見せるオールドスタイルで采配を振ったのは、中西氏のスタイルを継承したものだった。連敗を3でストップし、首位・ソフトバンクの優勝マジック点灯も阻止。中西氏と同じ右の強打者・中田の活躍で勝利したことに運命も感じた。 (横市 勇)

 ≪阻止4戦計11打点≫中田(日)が2本塁打、4打点で勝利に貢献。自身のマルチ本塁打は5月29日の楽天戦以来通算13度目になった。また、東京Dでは今季10試合で6ホーマーを量産。球場別ではコボスタの4本を上回る最多と相性抜群だ。なお、チームがソフトバンクのマジック点灯を阻止した4試合の中田の成績を集計すると、20打数9安打の打率.450、3本塁打、11打点。4戦全てで打点をマークしV打も2本と主砲が意地の活躍を見せている。

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