森“桐蔭魂”初サヨナラ打 クロスプレー落球の汚名返上

[ 2016年9月1日 05:30 ]

<西・ソ>9回2死一、二塁、逆転サヨナラ適時二塁打を放った森(中央)はチームメートから手荒い祝福を受ける

パ・リーグ 西武8-7ソフトバンク

(8月31日 西武D)
 二塁ベースを回った西武・森は、ヘルメットを思い切り高く放り投げた。ペットボトルを手にしたナインが近づいてくる。びしょ濡れになりながら頭を叩かれ、蹴りまで飛んできた。「一度、浴びてみたかったので、うれしかった」と、自身初のサヨナラ打の余韻に浸った。

 叩いて、上げる――。大阪桐蔭時代に西谷浩一監督から叩き込まれた打撃論だ。2点を追う9回。大阪桐蔭の先輩・浅村のタイムリーで1点差になった。2死一、二塁で打席に入った。追い込まれながらソフトバンクの守護神・サファテの155キロを強振。打球は左中間を破った。「三振OKだと思って、真っすぐ一本」と、思い切りバットを振った。

 3年目の今季、7月からスタメンマスクをかぶる機会が増えた。この日で7試合目。9回には本塁でのクロスプレーで走者と接触し落球するミスもあった。7失点には「40点くらい」と納得していないが、「絶対に取り返そうと思った」。守りのミスを打席で引きずらなくなった。

 田辺監督は「捕手をやりながら大変だとは思うが、最後まで集中力を切らさずに打ったのは、非常に評価できる」と称えた。「本職は捕手なので。9回まで守らせてもらってありがたい。少しずつ成長できているかな」と森。4時間27分の激闘を制したチームは、8月は14勝10敗。CS進出へ、最後まで諦めない。(川島 毅洋)

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