【張本勲の視点】緊張感が足りない巨人に喝 2番・橋本到に固執するな

[ 2016年8月27日 07:30 ]

<D・巨>3連敗しガックリと引き揚げる高橋監督

セ・リーグ 巨人5―11DeNA

(8月26日 横浜)
 巨人は広島に連敗し、優勝が絶望的になって迎えた3位・DeNAとの3連戦初戦。CSで対戦する可能性が一番高い相手に目も当てられない惨敗だ。

 「喝」を入れるのは初回6失点の内海だが、その前の攻撃で重大なミスが出た。先頭の長野が四球を選びながら橋本到のバントは投手正面を突いて最悪の併殺。大敗はここからスタートするのだ。

 一生懸命やっている橋本到に「喝」を入れるつもりはない。ただ、ベンチがどうして橋本到の2番に固執するのか理解できない。いい選手だけど、バントはできないし、小細工も利かない。間違ったら一発という怖さもない。相手からすれば嫌らしさを感じない2番なのである。足が速くて守備も上手。終盤の代走、守備要員としてその持ち味を生かせばいいのだ。

 優勝は無理。でも3位とは十分な差がある。2位は安泰。巨人は緊張感を維持するのが難しい状況にある。首脳陣に求められるのは選手に刺激を与えるオーダー変更。以前にも書いたが、つなぎ役の2番には二塁を守る脇谷、中井、山本を入れ、7番センターには守れて一発のある大田。相手にとってはこっちの方がずっと嫌な打線になる。

 CSファーストステージは3位争いを勝ち抜いた勢いのあるチームが相手。今から緊張感を維持していかないとファイナルステージには進めない。(スポニチ本紙評論家)

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2016年8月27日のニュース