鷹・守護神サファテ、9回2死に投ゴロで転倒…M点灯また失敗

[ 2016年8月24日 05:30 ]

<ソ・楽>9回2死満塁、島内の打球を追いかけたサファテは転倒し負傷。結果は二塁適時内野安打

パ・リーグ ソフトバンク2―3楽天

(8月23日 ヤフオクD)
 守護神抹消危機だ――。ソフトバンクはクローザーのデニス・サファテ投手(35)が、同点の9回2死満塁、投ゴロを捕球しようとした際マウンドで足を滑らせ決勝点を献上。その際、右足を負傷し、自力歩行ができないまま、緊急降板し、福岡市内の病院で精密検査を行った。チームは再びマイナス0・5差で首位を守ったものの、サファテ離脱となれば終盤戦に痛すぎるハンデを背負い、臨むことになりそうだ。

 悪夢のような光景だ。同点の9回2死満塁。楽天・島内をフォークで打ち取った。打球は目の前に転がった。捕球し、一塁へ投げるだけだった。だが、出ようとした右足をマウンドで滑らせ、転んだ。ボールは内野を転々とし、決勝点を与えた。ただ、それ以上に痛かったのは、右足首を抑えたまま座り込んだ守護神サファテの姿だった。

 「1試合うんぬんより、彼の足のことが心配。彼がいるいないでは全然違う。(直後は)足に神経がいき、話しかけられる状態ではなかった」。

 試合後、工藤監督は敗戦のショックより、クローザーを失う可能性が高くなったことに失望の色を隠しきれなかった。今季53試合に登板し、リーグ独走の37セーブ。2年連続40セーブ到達も確実視されていた。試合後、福岡市内の病院へ向かう際には自力歩行していたが、負傷直後は右足をつけない状態だった。「明日、“大丈夫だ”と言って来ることを期待したい。可能性は低いかもしれないけど…」と指揮官は出場選手登録の抹消も覚悟した。

 やはり、何かに取りつかれているのか…。今季、試合前まで同点での成績は13試合0勝5敗7ホールド、防御率4・50。終盤8回に同点とし「9回表さえ抑えれば行けると思った」と工藤監督は5敗目を喫した7月8日の楽天戦(ヤフオクドーム)以来の「同点」でサファテを投入した。だが、呪われたように6敗目を喫した上、右足首に痛手を負ってしまった。

 日本ハムの勝敗で優勝マジック点灯の可能性はあったが、これでM王手で臨んだ試合は6連敗。2位との差は18日以来のマイナス0・5で首の皮一枚の首位となった。最終確認は24日に行われるが、ここに来てのサファテ不在で乗り切れるほどライバルからの突き上げは軽くはない。(福浦 健太郎)

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2016年8月24日のニュース