巨人 長野先頭弾&阿部4番弾 “天敵”ジョンソン撃ち、M点灯許さん

[ 2016年7月28日 05:30 ]

<巨・広>ヒーローそろい踏み!お立ち台で笑顔を見せる(左から)阿部、田口、ギャレット、長野

セ・リーグ 巨人7―2広島

(7月27日 京セラD)
 巨人は27日、苦手としていた広島のジョンソンを攻略し、7―2で快勝した。初回に長野久義外野手(31)の6号ソロなどで2点先制。5年連続8本目となる長野の先頭打者アーチで勢いづいた打線は、3回に阿部慎之助捕手(37)の6号2ランなどで着実に加点した。過去5試合で1勝3敗、防御率0・23と抑え込まれていた左腕を攻略。首位の広島とのゲーム差を9とした。

 狙い通りだった。ファーストストライクを逃さなかった。初回、1番の長野が1ボールからの2球目、真ん中に来た136キロカットボールを完璧に捉えた。左翼ポール際に運ぶ6号ソロ。ジョンソンから豪快に先頭打者弾を放った。

 「切れたかなと思ったが、何とか入ってくれた。1打席目に結果を出せて良かった」

 天敵の出ばなをくじいた。ジョンソンには過去5試合で1勝3敗、防御率0・23に封じ込められていた。チームは「失投は少ない。ストライクゾーンに来た球を積極的にいこう」と再確認して試合に臨んだ。連敗すれば広島にマジックが点灯する最初の一戦。先頭の長野が最高の結果でチームを奮い立たせた。

 長野自身にとっても苦悩を払しょくする一発となった。22~24日のDeNA3連戦(横浜)では14打数2安打。25日の全体練習から3日間連続で内田打撃コーチから指導を受けた。フリー打撃だけでなく、体を大きく使うロングティーで打撃フォームをチェック。「下半身を意識していこうと言われました。自分でも上半身で打っていると感じていた」。この日は若手に交じり、早出特打にも参加した。

 リニューアルした打線が機能している。24日から打順を入れ替え、4番だった長野が1番に入った。高橋監督は「この方が点が入るかなと思っただけだよ」と多くを語らなかったが、広島戦前には逆襲のキーマンに「やっぱり1、2番」と話していた。指揮官は「長野が勢いをつけてくれた。最高の形で(結果)出してくれた」と期待通りの活躍に目尻を下げた。

 長野に代わり4番を務める阿部も3回1死一塁から右翼席に6号2ラン。長野と同じく、高めに浮いた初球の失投を逃さなかった。新打線の核である1番と4番が機能し、ジョンソンを4回4失点でマウンドから引きずり降ろした。残りのシーズンを見据えた上で価値ある勝ち方だった。

 6回にはギャレットにも15号2ランが飛び出した。2試合連続の3本塁打は3年ぶり。首位の広島までは9ゲーム差とまだ遠いが、打線が活気づいてきたのは確かだ。「それぞれが自分の持ち味、力を出してくれている。こっちは勝つしかない。明日も勝てるようにしたい」と高橋監督。28日は中5日でエース・菅野を送り込み、2連勝をもくろむ。 (川手 達矢)

 ≪5年連続通算8本目≫長野(巨)が昨年7月1日広島戦以来自身通算8本目となる先頭打者本塁打。これで12年から5年連続で先頭打者弾をマーク。巨人で5年以上先頭打者弾を続けたのは高田(69~75年=7年)、与那嶺(51~56年=6年)、仁志(96~01年=6年)に次ぎ4人目。

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