【千葉】木更津総合・早川 右足に死球受けても完投で王手

[ 2016年7月26日 05:30 ]

<木更津総合・千葉経大付>右足への死球や、5失点と苦しい投球も、完投勝利をあげた木更津総合・早川

第98回全国高校野球選手権千葉大会準決勝 木更津総合6―5千葉経大付

(7月25日 QVCマリン)
 痛む右足を踏ん張り、早川は力を振り絞った。最後の打者を三邪飛に仕留めると、万歳したのもつかの間、安どの表情でマウンドを降りた。5回に右足首に受けた死球の影響を検査するため試合後は報道陣の前に姿を見せず、病院へ直行。五島卓道監督は「全然痛がらない早川が痛がっていたので心配した。疲れや死球の影響はあったかもしれないが早川でいくつもりだった」と話した。

 アクシデントは1点リードで迎えた5回攻撃中に起きた。8番で打席に立った早川の右足首付近にボールが当たった。激痛に思わず顔をゆがめたほどだった。臨時代走を出され、足を引きずりながらベンチへ退き治療を施した。5回裏のマウンドへ向かったが走る姿はぎこちなく、異変は明らか。右足が踏み込めず球が浮いたところを4連打されて5点を失った。

 それでも必死でグラウンドに立ち続けた。7回1死三塁の打席では、一塁への当たりで激走し適時内野安打。執念の一打が打線に火をつけた。ここから連打で追い上げると3番・小池の中前打で同点。投げては、打たせて取り追加点を許さない。すると9回、鳥海の犠飛で勝ち越し。「早川にずっと助けてもらったからなんとかしたいと思った」と小池が言えば、鳥海も「打って助けたかった」。準決勝までの6試合で4完投とフル回転してきたエースを思いやった。

 25日は春夏連続、そして夏は3年ぶりとなる甲子園出場をかけて市船橋と対戦する。指揮官は「早川の先発は状況を見てから判断する」と決戦の直前まで見極める意向を明かした。聖地まであと1勝。力を合わせて、栄冠を勝ち取る。(戸田 昂文)

続きを表示

2016年7月26日のニュース