【中畑清の視点】野球人として成長した筒香 サヨナラ弾より先制打に感心

[ 2016年7月23日 09:25 ]

<D・巨>延長12回1死、サヨナラ本塁打を放つ筒香。投手・山口
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セ・リーグ DeNA3―2巨人

(7月22日 横浜)
 参った。凄いわ。去年まで一緒にやったDeNA・筒香嘉智の領域を超えている。午後10時を過ぎてもスタンドのファンを帰さない。そして最後の打席で最高の結果。ハマスタで初めてのテレビ解説、ネット裏の放送ブースで鳥肌が立ったよ。

 菅野が力勝負に来た第2打席の左中間二塁打。第3打席の左越えの一発。流したという打球じゃない。右打者が引っ張ったように速い球足。完全に狙い打った打球だった。最後はフルカウントから逆球を誘い込んでの劇的な一発。どれも技術的な成長を物語っているけど一番感心したのは初回の先制打。2死二塁。1点欲しい場面でカウント2―2からのフォークを上から叩き二遊間にはじき返した。すくい上げたくなる球を上から叩いた分おかしな回転になりアンツーカーで不規則バウンド。センターに抜けたんだ。

 お立ち台でも浮ついたところがなく、ファンへの感謝を口にできる冷静さ。野球人としてどんどん大きくなっている。さすが侍4番。シーズンが終わったとき、どこまでステージを上げるのか。想像がつかない。(スポニチ本紙評論家)

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