【千葉】“恐怖の1番”東海大市原望洋・倉石 先頭弾&コールド8強弾

[ 2016年7月23日 05:30 ]

<東海大市原望洋・流経大柏>初回、中越えに先頭打者本塁打を放った東海大市原望洋・倉石

第98回全国高校野球選手権千葉大会5回戦 東海大市原望洋10―0流通経大柏

(7月22日 QVCマリン)
 第98回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会は22日、23大会で103試合が行われた。千葉大会では東海大市原望洋の倉石匠己外野手(3年)が2本塁打を放ち、流通経大柏に6回コールド勝ち。神奈川大会では星槎国際湘南の松下壮悟内野手(1年)が光明学園相模原戦で今夏初アーチを含む2本塁打をマークした。南北海道大会では北海が2年連続37度目の甲子園出場を決めた。23日は39大会で148試合が行われる。

 逆方向に、グングン伸びていった。8―0の6回無死一塁。1番・倉石が放った打球が、QVCマリンの左中間席に飛び込んだ。4試合連続コールド勝ちを決める「サヨナラ弾」に「角度が足りないかなと思ったが、入って良かった。高めをしっかりつぶせて打てた」と高校通算28号を喜んだ。

 先制点も、倉石のバットから生まれた。初回、2球目を中越えに運ぶ先頭打者アーチ。2つのホームランボールを手に「両親には感謝してもしきれないので」とプレゼントすることを決めた。父・敦夫さんは毎朝、車で送迎してくれた。学生時代にバスケットボールをしていた母・朋美さんは「開きが早くなっている」など、打撃のアドバイスをくれた。4回戦での満塁弾に続き、2試合で3個の記念球だ。

 昨秋の新チーム結成時は4番だったが、今春から1番に。相川敦志監督は「いきなり長打が打てる選手が1番にいれば投手に精神的なダメージを与えられる」と言うように、今夏は4試合で11打数7安打8打点、打率・636をマーク。恐怖の1番に成長した。

 23日の準々決勝は今センバツ8強の木更津総合と激突。指揮官が「事実上の決勝のつもりでやる」と意気込む相手だ。倉石はエース左腕・早川を打つことをイメージしながら、冬場は1日800スイングを繰り返してきた。「早川君とやりたかったので、燃える」と心待ちにした。

 打線は4戦38得点を挙げ、投手陣は無失点。今秋ドラフト候補の153キロ右腕・島は救援登板で1回完全投球を見せ「明日以降も継続して抑えるだけ」と攻守に死角はない。倉石は「1番で勢いをつける」と、2年ぶりの甲子園出場を見据えた。 (川島 毅洋)

 ◆倉石 匠己(くらいし・たくみ)1998年(平10)5月2日、千葉県生まれの18歳。小2で習志野フェニックスで野球を始め、習志野六中では千葉西シニアに所属し3年春に全国大会8強。東海大市原望洋では2年春からベンチ入り。50メートルは6秒1。1メートル80、86キロ。右投げ左打ち。

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