【長野】佐久長聖・元山 指揮官のテストにも「楽しめた」

[ 2016年7月22日 05:30 ]

9回2死から登板した長聖・元山

第98回全国高校野球選手権長野大会準々決勝 佐久長聖6―1創造学園

(7月21日 松本市野球場)
 準々決勝残り2試合が行われ、ベスト4が出そろった。ノーシードから勝ち上がった東京都市大塩尻は前回覇者で第3シードの上田西を10―2の7回コールドで圧倒し、4年ぶりの4強入り。前回準優勝で第5シードの佐久長聖は創造学園に主導権を渡さず6―1で突破して5年連続で準決勝へ駒を進めた。準決勝は休養日を挟んであす23日に行われる。

 突破口を開いたのは、やっぱり元山飛優主将だった。佐久長聖は初回、先頭・阪倉涼太郎が敵失で出塁もバント失敗、盗塁失敗で2死走者なしとなった。だが、元山の右中間三塁打をきっかけに甲田尚大、中村禄樹が連続適時打で2点を先取。さらに花岡大輔が左前打でつなぐと敵失で3点目を奪い、創造学園の出はなをくじいた。

 「真ん中外寄りのストレート。2ボール2ストライクで三振は嫌だった。芯に当ててヒットを打とうと思った。自分が打っているときは後も続いてくれる」。大阪府出身。生駒ボーイズから元PL学園指揮官の藤原弘介監督(41)に憧れて長聖に入学。1年春から出場し、その夏に1番三塁手で甲子園を経験した。最終学年を迎え大黒柱に成長し、自らの影響力を十分承知の上で最後の夏に臨んでいる。先頭だった3回の第2打席も中前打で出塁。1死後に中村の右越え三塁打で4点目の生還を果たした。

 この日は9回2死一塁で遊撃手から今夏初登板。藤原監督は今後をにらみ、「最善の準備」として最速146キロの速球を誇る右腕をテスト。元山は3番に内野安打を打たれたが4番を三ゴロに仕留め「楽しめた」。2年ぶり頂点まであと2勝。「先を見ずに小諸商の投手をどう打つか考えていきたい」。目の前のプレーに集中し昨年の準決勝と同じカードを勝ちにいく。(高地 浩志)

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2016年7月22日のニュース