西武 高校No.1左腕、履正社・寺島獲り 今秋ドラ1有力

[ 2016年7月22日 09:15 ]

履正社・寺島

 西武が今秋ドラフト1位の有力候補として、履正社の最速148キロを誇る左腕・寺島成輝投手(3年)をリストアップしていることが21日、分かった。

 今年のドラフト候補は高校生、大学生ともに逸材が多いが、高校No・1左腕の呼び声もある寺島に対する西武の評価はその中でも高い。球団幹部は「もちろん高く評価しているし、指名候補に入れている。左というのも魅力だね。(ドラフトでは)1位か外れ1位で消える選手だと思っている」と明かした。

 スカウトはもちろん、球団幹部も「金の卵」を徹底マーク。渡辺久信シニアディレクターは練習試合まで足を運び、編成部幹部は練習を視察するほど熱心にチェックしている。ある球団幹部は「球速はもちろんだけど、コントロールもいい」と完成度の高さを絶賛。即戦力との見方もあるようだ。ドラフト1位で入団した高橋光が昨季高卒1年目で5勝を挙げたように、西武は高卒ルーキーを1年目から積極的に起用してきた実績もある。

 寺島の指名検討の裏側には、左腕不足というチーム事情もある。右脇腹痛で2軍調整中の菊池を除けば、先発ローテーションとして固定できる左腕がいないというのが現状だ。昨季まで韓国プロ野球で4年連続で2桁勝利をマークしたバンヘッケンは今季10試合で0勝4敗と成績を残せず、7月15日にウエーバー公示された。菊池が離脱している現在は、1軍の先発陣は全員が右腕。左腕の獲得はチームの差し迫った課題となっている。

 寺島は16日に関大第一との大阪大会1回戦で先発し、7球団のスカウトが集結する前で4回を投げて9奪三振、最速145キロをマークした。さらに評価を上げたが、西武は今まで以上にマークを続けていくことになる。

 ◆寺島 成輝(てらしま・なるき)1998年(平10)7月30日生まれ、大阪府高槻市出身。小1から野球を始める。茨木東中では「箕面ボーイズ」に在籍し3年時に日本代表として世界一を経験。履正社では1年夏からベンチ入り。今春は大阪府大会、近畿大会優勝に貢献。最速148キロにスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォーク。50メートル走6秒6。1メートル83、87キロ。左投げ左打ち。

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