虎の誇りや!原口 育成出身で球宴初長打&初打点「集中していった」

[ 2016年7月17日 05:30 ]

<全セ・全パ>7回1死二塁、代打で同点の適時二塁打を放つ原口

「マツダオールスターゲーム2016」第2戦 全セ5―5全パ

(7月16日 横浜)
 全セの原口(阪神)にとって、初もの尽くしの球宴だった。育成出身捕手では史上初の球宴出場。初打席が回ってきたのは、1点を追う7回だった。代打で登場。1死二塁で有原が投じた147キロ直球を振り抜くと、左翼フェンスの最上部を直撃する同点二塁打。

 「1打席しかないと思って集中していった。一振りで打てて良かった」と胸を張った。

 育成出身選手が球宴で長打を放つのも打点を挙げるのも初めてだ。5月の月間MVPに輝くなどブレークしたが、7月は主に代打での出場が続いた。この日も代打で好結果を残す勝負強さを発揮し、コーチとしてベンチに入っていた金本監督を「(柵越えに)あとちょっとやったね。落ち着き払っていた」と喜ばせた。持ち味を発揮した7年目の24歳は「こういう舞台に立たせてもらっていろんな話も聞くことができた」と満足顔。

 9回には帝京で1学年下の山崎康とバッテリーを組んだ。前日に「真っすぐとフォークだけでいいよな」と確認していたが、初球のサインに5回連続で首を振った後輩が投じたナックルを捕球ミス。8回にも中田のファウルゾーンの飛球を落球したが、持ち前の強打でファンを魅了した。同校野球部OB、お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明が観戦。大先輩に「帝京魂」を見せつけ「ナイスバッティング!後半戦も大活躍してもらって野球盤(人気バラエティー番組の企画)で待ってます」と激励された。

 セ・リーグ5位に低迷する阪神は、正捕手を争う岡崎が左手骨折で負傷離脱するなど苦しい状況が続く。「また厳しい戦いに戻るが、やれることをやっていきたい」と力強く誓った原口。後半戦の巻き返しへ、打てる捕手の力は不可欠だ。

 ▼原口の母まち子さん(父・秀一さんとスタンド観戦)去年はみんなで(球宴を)テレビで見ていた時に「文仁(原口)もいつか出られたらいいね」と言っていたんです。まさか次の年に出られるなんて。

 ≪育成出身の長打および打点は原口が初≫原口(神)が球宴初打席で適時二塁打。阪神捕手の球宴初打席初安打は
 年 戦  選手名 結 果 点
69(1) 田 淵 左 安
99(2) 矢 野 右 安(1)
13(3) 藤井彰 中 安
16(2) 原 口 左越2(1)
 と4人目で、適時打は矢野に次ぎ2人目だ。また、野手で育成から支配下昇格後の球宴初出場は10年松本(巨)以来2人目。もっとも、松本は単打1本で打点なしに終わっており育成出身の長打および打点は原口が初。

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