巨人野球賭博胴元逮捕 大学院生「A氏」&笠原被告の中学先輩

[ 2016年7月13日 05:30 ]

元巨人選手による野球賭博事件の構図

 巨人の野球賭博事件で、元選手笠原将生被告(25)=賭博開帳図利ほう助罪などで公判中=らを客に賭博を開いたとして、警視庁組織犯罪対策4課は12日、賭博開帳図利の疑いで、いずれも胴元役で名古屋市の大学院生の松永成夫容疑者(40)、大石健太郎容疑者(26)を逮捕した。

 日本野球機構(NPB)などによると、笠原被告は14年に中学の野球部の先輩だった大石容疑者を通じて松永容疑者と知り合い、横浜や六本木の違法カジノ店を訪れた。松永容疑者は昨年9月に福田聡志元選手(32)に借金返済を求めるため、川崎市のジャイアンツ球場を訪問。一連の賭博発覚の端緒となり、これまで「A氏」とされていた。

 松永容疑者は税理士法人に勤めた経歴を持ち、名古屋市の大学院で経営を学ぶ。15年に笠原被告を通じて福田元選手と接点を持った際には「以前は大手不動産会社の海外支店に勤務し、講演会の活動もしている」と社会的地位を強調。著名なプロ野球OBと知人だったこともあり、福田元選手は警戒せずに違法カジノに手を染めたという。

 同課によると、松永容疑者は「寺銭(手数料)を取ろうとしていない」と容疑を否認。大石容疑者は認めている。同課は4月、笠原被告と胴元役の元飲食店経営斉藤聡被告(38)=賭博開帳図利罪で公判中=を逮捕。笠原被告は斉藤被告と、松永容疑者らの両方の賭博ルートで客だった。胴元役は勝った客の賭け金1割を手数料として得ていたとみられ、同課は暴力団の資金源につながった可能性もあるとみて全容解明を目指す。

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2016年7月13日のニュース