マエケン8勝目!「スライダーの出し入れ」自在に野茂以来の13K

[ 2016年7月12日 05:30 ]

<ドジャース・パドレス>8勝目を挙げた前田

ナ・リーグ ドジャース3―1パドレス

(7月10日 ロサンゼルス)
 ドジャースの前田健太投手(28)が前半戦最終戦となった10日(日本時間11日)のパドレス戦に先発し、7回2安打1失点で移籍後初の2桁13三振を奪い8勝目を挙げた。大リーグでの1試合13奪三振は野茂英雄、岩隈久志、ダルビッシュ有に続き日本投手4人目。ド軍の新人では95年の野茂以来21年ぶりとなり、抜群の内容で前半戦を締めた。

 被弾がスイッチを押し、前田はさらにギアを上げた。そこまでわずか1安打に抑え、ほぼ完璧に封じていた5回1死。6番ノリスにカーブを左翼席中段まで運ばれた。「初球甘く入った。まだ1点リードだったので、切り替えて点差を守るために投げました」。そこから7回先頭のケンプまで、圧巻の6者連続空振り三振。パドレス打線のバットは空を切り続けた。

 日本投手4人目の1試合13奪三振。7回で97球を投じ、24個もの空振りを奪った。内訳も多彩でスライダーで11、真っすぐで7、カーブで4、チェンジアップが2個。5月6日ブルージェイズ戦の空振り15個が自己最多だったが、こちらも大きく更新した。「スライダーの出し入れができたので、三振を取りたい時に取れた。カウントを取る時と三振と、分けながら投げられた」。自由自在の投球に胸を張った。

 同地区のパドレスとは3度目の対戦。「相手の特徴を頭に入れながら投げられた」。低めのスライダーが決まり続けたことで、相手打線の目付けが下がっていることを感じ、利用した。「高めの真っすぐでファウルを取れたり、空振りさせたり」。大リーグで主流のツーシームなど動く速球に傾倒しかけ、結果が出ず悩んでいた時期もあったが、「先入観が多すぎて、自分にないものを取り入れてしまった」と反省。本来の直球で押し、スライダーとの相乗効果が生きた。

 投球回は103回2/3となり、得る総出来高は165万ドル(約1億6800万円)に達した。次回は後半戦3戦目となる17日(日本時間18日)のダイヤモンドバックス戦先発に決定。「まだまだ評価する時期ではない」。最高の形で折り返し、その先をにらんだ。

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