【田淵幸一の視点】覇気のない巨人打線 貪欲な「姿勢」が見たかった

[ 2016年7月8日 08:27 ]

<巨・神>3回、打席に立つも交代を告げられ引き揚げる高木

セ・リーグ 巨人0―6阪神

(7月7日 東京D)
 巨人打線は最後まで青柳の荒れ球に惑わされた。7回無死一塁では、唯一の安打を放っていた村田が内角のツーシームに詰まらされて遊ゴロ併殺打。私も右打者だったが、非常にタイミングが取りづらい、お手本のようなサイドスローだ。打席から見て、内角球がかなり邪魔になる。本来なら阿部ら左打者が崩さないといけなかった。

 試合前に阪神のコーチに聞いたところ「青柳はボールがどこに行くか分からない。荒れる。だから逆に、巨人の打者は踏み込めないのではないか」と言っていた。その言葉通り、巨人打線は狙い球が絞りきれていなかった。しかし、初対戦という点を差し引いても覇気がなかったように感じる。伝統の一戦。阪神OBとしても寂しい内容だった。

 4点を追う3回、投手の高木が先頭打者として打席に立った。そして続く4回に投手交代。このシーンも不可解に映った。絶対に点を取る。チーム全体で必死に追いかける。ベンチ入り選手の事情などもあるだろうが、貪欲な「姿勢」が見たかった。(スポニチ本紙評論家)

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2016年7月8日のニュース