楽天 マイナー179発男獲り 大筋合意、近日中に正式発表

[ 2016年7月8日 05:30 ]

マイナーで179本塁打と長打力が魅力のペゲロ(AP)

 緊急補強だ!楽天がドミニカ共和国出身でカージナルス傘下3Aのカルロス・ペゲロ外野手(29)を獲得することが7日、分かった。身長1メートル96、体重118キロの体格を生かした長打力が最大の魅力で、過去に巨人、阪神、中日などがリストアップしていた。大筋で合意しており、早ければ今月下旬にもチームに合流する予定。貧打にあえぐ打線の「起爆剤」として期待される。

 その長打力をもってすれば、新設される「スマイルグリコパーク」のメリーゴーラウンドまでアーチを運ぶことができるかもしれない。ドミニカ共和国出身のペゲロはメジャー通算13本塁打、マイナーでは実に通算179本塁打を誇る長距離砲。梨田監督が「勝つためには相手より1点でも多く取るしかない」と「打ち勝つ野球」を掲げながら、ここまで12球団最少の38本塁打というチームを変えられる存在だ。

 ペゲロは日本とも縁がある。マリナーズでメジャーデビューを飾った11年4月19日のタイガース戦は、イチロー(現マーリンズ)に代わる守備固めでの出場だった。さらに同年5月16日のツインズ戦で右翼ポール際に弾丸ライナーの一発を放った際は、イチローに「凄いやつがいるもんだね」と言わしめた。

 その後はメジャーでの出場機会に恵まれなかったが、14年にロイヤルズ3Aで30本塁打。今季もカージナルス3Aで打率・283、5本塁打、27打点の成績を残している。大柄ながら走塁技術もあり、守備も外野の全ポジションを守った経験がある。左右を問わずに強打者を調査してきた球団が白羽の矢を立てた。

 現在チームは借金11で4位。今後、クライマックスシリーズ進出圏内の3位を目指す上での課題は中軸だ。ここまで来日2年目のウィーラーが4番に定着して16本塁打を記録しているが、前後の3、5番は固定できていない。ペゲロは「5番・DH」を任される見込みで確実に打線の厚みは増す。チームにはNPB史上最重量の体重135キロのアマダーも所属。現在は左手甲を痛め2軍調整中も後半戦の復帰を目指しており、早ければ今月下旬に来日するペゲロと左右の「巨漢コンビ」が実現する可能性もある。

 球団はさらにキューバ出身でメキシカンリーグ、モンテレイのフェリックス・ペレス外野手(31)も獲得する予定。近日中にも正式に発表される。現在、1軍の外国人4枠はウィーラーとミコライオだけで、2つも空いている。勝負の後半戦は打線の層を厚くする。

 ◆カルロス・ペゲロ 1987年2月22日、ドミニカ共和国生まれの29歳。05年にマリナーズと契約し、11年にマ軍でメジャーデビュー。昨季はレンジャーズとレッドソックスに所属し、通算34試合で打率・187、4本塁打、9打点。マイナー通算は913試合に出場し、打率・273、179本塁打、642打点。メジャー通算は103試合で打率・194、13本塁打、37打点。1メートル96、118キロ。左投げ左打ち。

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2016年7月8日のニュース