サターホワイト救援陣の柱に!掛布2軍監督が太鼓判

[ 2016年6月30日 08:55 ]

<阪神・トヨタ自動車>先発、1回無失点と文句なしの実戦デビューを果たしたサターホワイト

プロアマ交流戦 阪神6―1トヨタ自動車

(6月29日 鳴尾浜)
 阪神の新外国人、コーディ・サターホワイト投手(29=エンゼルス傘下3Aソルトレーク)が29日、トヨタ自動車とのプロアマ交流戦(鳴尾浜)に先発登板し、1回無安打無失点、2奪三振。パーフェクト投球で対外試合デビューした。熱視線を注いだ掛布2軍監督も太鼓判を押す内容で、救援陣を救う存在になり得る能力を証明した。

 午前中から断続的に雨が降り続く鳴尾浜で新助っ人がベールを脱いだ。降雨コールドが懸念されたことで、変則的にサターホワイトがまっさらなマウンドへ。最速148キロを計測するなど1回を無安打無失点、2奪三振の完璧デビューだ。

 「先発は2007年が最後かな。性格的に向いてないんだけどね。(初の実戦登板は)気持ち良かったよ。球数が多くなったが審判もいて、ゲームの雰囲気を味わえた。雨の中でやることもあるし、慣れないといけない。良い意味で意識しないで投げることができた」

 先頭のドラフト候補・水野を内角低め直球で二直に打ち取ると、続く辰巳を外角低め144キロで空振り三振。プロ注目の好打者・河合にはフルカウントからの6球目、内角低め146キロで、そのバットを凍らせた。打者3人を相手に、直球主体の投球で、フォーク、スライダーを交えて16球。社会人野球の強豪を、ひねってみせた。

 ベンチで熱視線を送った掛布2軍監督は「順調。良い形の登板だと思う」と絶賛。続けて「組み立て、配球を分かっているからベンチで安心して見ていられる。ドリス、マテオより組み立ての精度は高いんじゃないか」と新旧守護神を超える素材と太鼓判を押した。視察に訪れた香田投手コーチも「まとまっていて自滅するようなタイプには見えない。ほとんどのボールがゾーンに来るという印象。原点(右打者のアウトローに投げる)能力がある。コントロールが良い」と高評価した。

 次回登板は1日からのウエスタン・リーグ、オリックスとの3連戦(舞洲など)となる見込み。球宴以降など考えられる昇格時期について、香田コーチは「いつが目処とかは言えない。走者が出た時にどうだとか、2軍でいろんなシチュエーションをクリアしてくれたら」と課題を提示。走者を背負った状況での対応や、連投能力のチェックなどが焦点となる。背番号75は「去年は3イニングを何回か投げたよ。今年は3連投、去年は4連投もあった。行けと言われれば行くつもりだよ」とニヤリ。複数回またぎ&連投も歓迎の構えだ。

 1軍では藤川、ドリスの勝ちパターンが定着しつつあるものの、手持ちのカードが多いに越したことはない。「実戦から遠ざかっていたからね。球速はまだ上がると思う」。本領発揮はこれからと言い切る背番号75が、鉄壁の救援体制を築く存在になる。 (湯澤 涼)

 ≪サターホワイト実戦初登板までの道のり≫

 ★6月16日 兵庫県西宮市の球団事務所で入団会見。15年11月のプレミア12の予選ラウンド日本戦で、松田に満塁被弾したことを振り返り「その(日本シリーズ)時に対戦できればいいね」とリベンジ宣言。

 ★同17日 鳴尾浜球場で始動。ツーシーム、スライダーも交えて計54球。高橋2軍投手コーチから「マテオやドリスと比べると、きれいな球の回転。投げ下ろす感じではなかったけど角度や重さを感じた。印象はサファテ」とソフトバンクの絶対的守護神クラスの活躍を期待された。

 ★同26日 鳴尾浜球場でシート打撃に初登板。打者5人を相手にフォークなど変化球を交え1安打3三振。いきなりMAX148キロを計測。「良い感じで投げられたよ。少し高めに行ったけど、真っ直ぐ、フォークは良かった。スライダーもOKレベルだ」と自信。 

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月30日のニュース