回文で見るロッテ 逆転Vへ「育宏低い」から「打率 毎晩3倍祭りだ」

[ 2016年6月30日 10:00 ]

ロッテ・清田は16日の中日戦5回2死一、二塁、小笠原から右翼フェンス直撃の適時二塁打を放つもわずかにサク越えならず、ベンチに向かってバンザイしながら腰砕け

 10年ほど前、回文(上から読んでも下から読んでも同じ文)をネタに芸人の端くれとして活動していた。いまでも、たまに回文が思いつくことがある。好調ロッテの回文を紹介したい。

 後半戦のキーマンになる清田育宏。昨季は打率・317をマークし、今年3月には侍ジャパンにも選出された。だが、開幕から数字が思うように上がらない。6月29日現在、打率はパ・リーグ規定打席到達選手で最下位の・223と低い。回文「育宏低い(いくひろひくい)」という状況が続くが、ナイターの試合後にも居残り練習に取り組む姿を見て、後半戦は爆発する予感がした。1試合で4打数1安打だったのが、その3倍の4打数3安打を続け、打率を一気に上げる気がする。「打率 毎晩3倍祭りだ!(だりつまいばんさんばいまつりだ)」。

 ロッテは29日時点で43勝30敗1分けの貯金13で首位・ソフトバンクとは7・5ゲーム差の2位だ。離されているが、セ・リーグで2位に9ゲーム差をつけて独走する首位・広島が貯金16であることを考えると、ロッテも十分強い。大型連敗もなく、ソフトバンクとの差をじわりと縮めている。「だいぶ2位強いよついにVだ(だいぶにいつよいよついにぶいだ)」と、ファンは逆転優勝を信じる。

 現在チーム本塁打はリーグ4位の53本。デスパイネがチームトップの14本塁打を放っているが、日本人の長距離砲にも期待が懸かる。2軍にはイースタンで10本塁打の井上、9本塁打の肘井といった若い大砲候補が1軍昇格を狙っている。「大砲候補いた(たいほうこうほいた)」。ドラフト1位ルーキー・平沢大河もいる。「大河がいた(たいががいた)」。昨季からクルーズ、今江の主力2人が抜けたが、若手野手陣の競争も激しくなり、チームに勢いがある。下から上に読んでいく回文のように、2軍から上がって来る選手にも注目したい。(記者コラム・渡辺 剛太)

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