金本塾で高山&中谷鍛え上げる 27日に続く熱血指導

[ 2016年6月30日 05:30 ]

<神・D>金本監督(左)が見つめる中、フリー打撃で汗を流す高山

セ・リーグ 阪神―DeNA(雨天中止)

(6月29日 甲子園)
 阪神・金本監督は全体練習の前に甲子園球場の室内練習場に姿を現した。2軍の練習場である鳴尾浜球場では注目右腕のサターホワイトが実戦初登板。新外国人のデビュー戦視察も予想された。しかし指揮官には優先すべき“仕事”があった。

 「今は中谷と高山をピックアップしてね。全体練習となると、なかなか(時間が限られるから)ね。ちょっと集中して、しばらくはね。やっていこうかなと」

 室内練習場を訪れた目的は若手野手の打撃指導だった。午後2時10分から予定された早出練習の開始時刻よりも前から直接指導がスタート。報道陣シャットアウトの“密室”で高山と中谷にアドバイスを送った。「(2人相手には)投げてない。(バットは)振ってるけど」。身ぶり、手ぶりに加えて実演指導したことを明かした。実は試合のない27日の月曜日から本格指導を開始。指揮官は広島からの帰阪後に甲子園へ直行し、2人を対象に休日返上で指導していた。

 「言ってることは基本。それができて自分の道を行けばいい。今は土台を作っている。あとは自分の好きなようにタイミング取って、好きなような感覚で打ちなさいと。崩れてきたら言うけど」

 あくまでも土台作りの段階であることを強調した。発展途上の若手に対しては特に打撃の基本を徹底指導。そのため雨天中止が決定した直後にも高山と中谷をベンチ裏のスイングルームに呼び出し、約50分間をかけ、素振りでスイングをチェックした。練習前も含めると約90分に及ぶ熱血指導となった。

 今後も個人レッスンを継続する方針だ。前日28日のDeNA戦では高山が10試合ぶりのマルチ安打。「(指導に)応えたい」。ルーキーは打撃向上に意欲。一方、4試合連続安打中の中谷も「(指導は)ありがたいです」と話した。連敗を脱出した猛虎は雨天中止明けの試合で目下3勝1敗。4月22日の広島戦では今季最多の19安打12得点と打線が爆発した。若トラの奮闘と同時に逆襲への期待度は高まるばかりだ。 (山本 浩之)

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