阪神 1番高山で連敗脱出 前日、金本監督から“秘密レッスン”

[ 2016年6月29日 07:12 ]

<神・D>4回1死三塁、高山は中犠飛を放つ

セ・リーグ 阪神5―3DeNA

(6月28日 甲子園)
 高い人気は、実力があるからこそ。新人では唯一、ファン投票で球宴に選出された阪神・高山が5月18日以来となる1番での先発出場で、2安打1打点。チームの連敗も3で止まり「1番に使ってもらって、それに応えたかった」と喜んだ。

 3回に先頭打者で内野安打をマークすると、続く鳥谷の右前打で一気に三進。ゴメスの二ゴロの間に先制のホームを踏んだ。4回1死三塁では中犠飛で貴重な追加点を挙げて「何とか食らい付く気持ちで打った」。6回には中前打で7日のロッテ戦(QVCマリン)以来のマルチ安打。オールスター選出を「おめでとう」と応援ボードで祝福するファンに応えた。

 前日27日の「秘密レッスン」が結果となって表れた。全体練習は休みだったが、甲子園の室内で金本監督から中谷とともに指導を受けた。4月後半まで3割をマークしていた打率は試合前で・256まで下がり、交流戦では先発から外れる試合も増えた。約1間半の練習では素振りを繰り返して、打撃フォームにメスを入れられたという。「悪いところの修正ができた」。来た球を素直に打つ――。迷いを消して臨んだ一戦だった。

 負ければ最下位に転落する可能性もあった一戦で、リードオフマンに指名され活躍。高山は「きょう全部出せたわけではないけど、少しずつ結果に出ている」とうなずいた。セ・リーグは2位以下の5球団の勝利数が全て33勝で3ゲーム以内にひしめく。首位・広島追撃へ、金本監督が「全然諦めていない」と期する今後の浮上の鍵をルーキーが握っている。

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