掛布2軍監督 魔法の3足半 高山再生へ「大きすぎ」ステップ幅修正

[ 2016年6月23日 05:30 ]

高山(右)に熱心に指導する掛布2軍監督

 甲子園から約650キロ離れた地まで赴いたかいは確かにあった。阪神・高山は交流戦17試合出場で54打数11安打の打率・204、本塁打0、7打点。打撃不振は明らかで、リーグ戦再開までの、わずかな時間も無駄にはできないと掛布2軍監督とともに打撃フォームの「大改造」に取り組んだ。

 出場を予定していたウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマスタ筑後)は早々に雨天中止が決定。一時的に雨が上がった午後3時から同球場で着手。15分ほどスイング動作を繰り返しながら話し合いを行い、その後、室内練習場に場所を移して、計1時間の密着マンマーク指導を受けた。

 掛布2軍監督 (右足の)ステップ幅が大きすぎたので修正した。(今までより)3足半くらい狭めた。本人は頼りないと感じるかもしれないが、それで良い。足を上げてトップを作るとともに上体が上下運動していたから目線も上下していた。ステップ幅が広いと体重移動がうまくいかず、腰の回転も使えないし、トップも使えない。

 高山 気持ちというかいろいろ教えて頂いた。ためになる時間でした。

 ティー打撃では右膝の使い方や腰のレベル回転、間の取り方などをチェック。2回のマシン打撃で計67スイングし今岡2軍打撃兼野手総合コーチを相手にしたフリー打撃で21スイング。掛布2軍監督は、快音が響くたびに人差し指と親指で「OKサイン」を出した。

 掛布2軍監督 考え過ぎている。シンプルに来た球を打つと考えるべき。1軍の試合だと初球から勝負球ということもある。その中で対応したかったんだろう。三振したくない気持ちもあっただろう。あしたは良いバランスで打てると思うよ。

 高山は23日の同戦(同)で「2番左翼」で先発予定。取り組んだ新フォームを試し、明日24日からの広島3連戦へ向かう。

 高山 どうしても結果をとなっていた。安芸キャンプなどで最初から見てもらってきたことを自分の中に取り入れて試合で結果を出せれば。

 「掛布塾」で出直しを図った黄金ルーキーが、再び輝きを取り戻す。 (湯澤 涼)

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2016年6月23日のニュース