西武・栗山「どっちみち終わり」ドロー目前、開き直りの12回2死V打

[ 2016年6月6日 07:45 ]

<神・西>12回2死一、二塁、栗山は勝ち越しの右前適時打を放つ

交流戦 西武3―2阪神

(6月5日 甲子園)
 最後のチャンスで頼りになる主将が決めた。引き分けが見えてきた延長12回2死一、二塁。「どっちみちこのイニングで終わり。普通にヒットを打つことに集中していた」。打席に向かう西武・栗山は冷静だった。

 初球のスライダーは空振り。2球目。同じようなスライダーが今度はやや甘く入ったところを逃さなかった。腰を沈み込ませて、芯で捉えた打球は右前へ落ちる決勝打となった。4回から走者を出しながら得点できない嫌な流れを断ち切って「打ったのはスライダー。狙ってはいないけど、頭にないことはなかった」と胸を張った。

 3安打で打率は・322と上昇。リーグ2位に浮上した。7回は鳥谷のファウルゾーンへの飛球をフェンスに体をぶつけながら好捕して「奇跡的なキャッチ。自分でもびっくり」。4万6587人で埋まった敵地・甲子園は阪神ファン一色だったが、自身も兵庫出身。ヒーローインタビューでは「関西でこういう活躍ができてうれしい。今の状態?ぼちぼちええ感じで来とんちゃうかなとは思います」と関西弁で答えて笑った。

 「(栗山は)キャプテンの意地を見せてくれましたね」と田辺監督も攻守で存在感を示した栗山を絶賛。チームは交流戦2カード連続の勝ち越しで、最大9あった借金は2まで減った。野手全員出場の総力戦でもぎ取った白星。主将は「全員出て勝てた。これがチームの力になる。自信になる」と巻き返しを誓った。

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