ヤンキース連敗ストップ…“もう一人のアジア系選手”が救った

[ 2016年6月3日 12:18 ]

6回に中二塁打を放ち、犠飛で生還したヤンキースのレフスナイダー(AP)

ア・リーグ ヤンキース5―4タイガース

(6月2日 デトロイト)
 マー君ではないもう一人のアジア系選手がヤンキースの危機を救った。2日(日本時間3日)のタイガース戦で、ロブ・レフスナイダー内野手が決勝タイムリーを放ち、チームの連敗を3で止めた。

 名前も国籍も米国だが、生まれは韓国・ソウル。韓国人の両親の元に生まれ、生後3カ月で米国・カリフォルニア州に住む米国人夫婦の養子となった。1―1の7回1死一、二塁から勝ち越しの左前適時打。この一打が口火となりこの回一挙4点を挙げ、最終的に1点差で逃げ切った。

 「思い切り振ったら、幸運にも結果的にいいヒットになりました。今は1球1球集中して試合に臨むことしか考えていない」。ヒーローインタビューではクールに答えた25歳。昨季メジャーデビューを果たし16試合の出場ながら、打率・302、2本塁打の成績を残した。右肩手術で離脱したアクリーに代わり5月30日に再昇格したばかりだったが、「8番・二塁」で先発したこの日は2安打1打点2得点と存在感を発揮した。

 本職の二塁だけでなく三塁、外野、そして手薄な一塁守備にも早出特守で積極的に挑戦している。「自分の役割は複数ポジション守れるようになること」と立場が厳しいことは承知の上。韓国語は得意ではないが「いつかソウルに行って母国のことも勉強してみたいと思う」と話す。同じアジア系の田中には、テレビインタビュー中にちょっかいを出すなど、積極的に絡み仲が良い。

 打線が低迷する中、地元メディアからは起爆剤として早期昇格が待望されていたプロスペクト(有望株)。今季はツインズ・朴炳鎬、マリナーズ・李大浩、パイレーツ・姜正浩、オリオールズ・金賢洙ら韓国人野手の奮闘が目立つが、隠れた韓流ヤンキーが悪い流れを断ち切った。

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2016年6月3日のニュース