西岡、緊急昇格即安打 指揮官びっくり「えらく振れてた」

[ 2016年6月3日 06:35 ]

<楽・神>3回表無死、西岡は中前打を放つ

交流戦 阪神3-0楽天

(6月2日 コボスタ宮城)
 阪神・西岡は打って走った。突然の復帰戦で見せつけた抜群の存在感。緊急合流をものともせず、「2番・DH」で出場し、1安打1得点で金本監督の期待に結果で応えた。

 「急だったので僕自身も正直驚いたけど、必要とされたことを意気に感じて結果で応えることができた。必要とされるうちが花なので」

 1回は無死二塁からの進塁打(二ゴロ)で先制点につなげ、3回は先頭打者として中前へ痛烈な復帰後初安打を打ち返した。1軍では4月23日の広島戦での内野安打以来、40日ぶりの快音。続く福留の右前打で一気に三塁まで進み、ゴメスの三ゴロで本塁生還。大阪桐蔭の後輩、藤浪をしっかり援護した。

 苦難の1カ月だった。4月24日に左太もも裏痛で離脱。先月11日のウエスタン・リーグ、オリックス戦で一度は実戦復帰しながら同13日の中日戦で一塁へ全力疾走した際に再発した。前日1日の同広島戦で1番DHで再復帰したばかり。上本の緊急離脱があり、2軍戦で二塁守備に就く当初予定を変更して仙台へ駆け付けた。

 金本監督は「きょう点につながったっけ?あいつのヒット?2点目か。何かえらく振れてた。何も練習してないからか知らんけど、練習からスイングがキレていたからね。打ちそうな気がしていた」。これまで「サボり大魔王」と名付けるなどしていただけに、独特の表現でたたえた。

 試合前練習では二塁守備も軽快にこなした。「まあ分からないけどね」。言葉は濁しても明るい表情が完全復活近しを印象付けた。「競争やと思っている。ケガから戻って来てレギュラーのポジションをもらえるとは思っていない。チームに必要とされる存在になりたい」。6月攻勢に欠かせない男が戻ってきた。(湯澤 涼)

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2016年6月3日のニュース